貼り薬・血糖測定センサーでかぶれたら|認知症の貼り薬・ニコチンパッチなどの皮膚トラブルと、薬を続けるための工夫

貼り薬・血糖測定センサーでかぶれたら|認知症の貼り薬・ニコチンパッチなどの皮膚トラブルと、薬を続けるための工夫
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月14日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「親の認知症の貼り薬で、背中が赤くかぶれている」「血糖測定のセンサーを付けると、毎回かゆくなる」。皮膚に貼って使う薬や医療機器は増えており、それにともなう皮膚の相談も増えています。大切なのは、かぶれのために必要な治療が中断されないようにすることです。

目次

貼り薬でかぶれる仕組み

皮膚に貼るタイプの薬(貼付剤)には、認知症の薬、喘息の薬、狭心症の薬、禁煙用のニコチンパッチ、女性ホルモン剤、痛み止めなどがあります。腕やお腹に付ける持続血糖測定器のセンサーも、粘着テープで皮膚に固定します。

かぶれには大きく2つのタイプがあります。

  • 刺激によるかぶれ(多い): はがすときに角質がはがれる、テープの下が蒸れる、同じ場所に貼り続ける、といった物理的な刺激で起こります。誰にでも起こりえて、貼った形どおりに赤くなります
  • アレルギーによるかぶれ: 薬の成分や粘着剤の成分に体が反応して起こります。強いかゆみ、小さな水ぶくれ、貼った範囲を超えて赤みが広がるのが特徴で、使い続けるほど強くなります

症状・見分け

項目 刺激によるかぶれ アレルギーによるかぶれ
赤みの範囲 貼った形どおり 貼った範囲を超えて広がる
かゆみ 軽い〜ヒリヒリ 強い
水ぶくれ まれ 小さな水ぶくれが出ることがある
貼る場所を変えると 軽くなる 新しい場所でも同じように出る
対応 貼り方の工夫で続けられることが多い 成分を変える・別の薬に替える検討が必要

どちらのタイプかを確かめるために、皮膚科で貼付試験(パッチテスト:疑わしい成分を背中に貼って反応を見る検査)を行うことがあります(関連記事: 化粧品のパッチテスト)。

治療・セルフケア

貼り方の工夫

  • 貼る場所を毎回変える: 同じ場所に続けて貼ると刺激がたまります。背中の左右・上下など、場所をローテーションしてください。介護の方は、貼った場所をメモしておくと重ならずにすみます
  • はがすときはゆっくり、皮膚を押さえながら: 一気にはがすと角質がはがれます。入浴中や入浴後の、テープがふやけたタイミングだとはがしやすくなります
  • はがした跡を保湿する: ヘパリン類似物質などの保湿剤で皮膚を整えます。ただし、これから貼る場所には保湿剤を塗らないでください。薬の吸収やテープのくっつきが悪くなるためです
  • 汗や汚れをふき取ってから貼る: 蒸れが刺激になります
  • センサーの場合: 皮膚とテープの間に使う保護フィルムや、粘着の少ない固定テープが使えることがあります。機器の取扱説明に合うものを主治医と相談してください

かぶれてしまったとき

はがした跡の赤み・かゆみには、ステロイドの塗り薬を短く使うことが多いです。塗るのははがした跡の場所で、次に貼る場所には塗りません。かゆみが強ければ、抗ヒスタミン薬(かゆみ止めの飲み薬)を併用します。

薬はやめていいの?

貼り薬の多くは、病気の治療に必要な薬です。かぶれを理由に自己判断でやめると、症状が悪化することがあります。アレルギーによるかぶれが疑われる場合も、処方した医師が飲み薬など別の形の薬に替えられるかを検討します。皮膚科で受けた診断は、主治医にそのまま伝えてください。

受診の目安

  • 貼る場所を変えても、かぶれが続く
  • 貼った範囲を超えて赤みが広がる、水ぶくれが出る
  • かゆみで眠れない、かき壊してじゅくじゅくしている
  • 貼る場所がなくなるほど、かぶれた跡が広がっている
  • 全身にじんましんが出た、息苦しい(すぐに受診してください。迷うときは救急安心センター(#7119)へ)

診察室でよく聞かれる質問

介護している親の背中がかぶれています。受診のときに何を持っていけばいいですか?

使っている貼り薬そのもの(または薬の名前が分かる袋・お薬手帳)と、かぶれた部分の写真を持ってきてください。貼った場所と日付のメモがあると、刺激によるものかアレルギーかの判断に役立ちます。

市販のかゆみ止めを、貼る前に塗ってもいいですか?

貼る場所には塗らないでください。薬の効き方やテープの固定に影響することがあります。塗るのは、はがした跡だけにしてください。

ずっと同じ貼り薬を使っていたのに、急にかぶれるようになりました。

アレルギーによるかぶれは、使い始めてしばらくたってから起こることがあります。「前は大丈夫だった」場合でも、成分への反応が始まっている可能性があるため、一度ご相談ください。

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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