「ニキビくらいで病院に行っていいの?」「市販薬を使っているけれど、どんどん増えてくる」「子どものニキビを、どのタイミングで受診させればいいかわからない」。こうした迷いから、受診が遅れがちなのが思春期ニキビです。ニキビ跡(へこみ・赤み・色素沈着)は一度できると治しにくいため、跡を残さないことがいちばんの目標になります(関連記事: ニキビ跡)。
思春期ニキビとは(なぜ中高生にできやすいのか)
ニキビは、毛穴に皮脂がつまり、そこでニキビの原因菌(アクネ菌)が増えて炎症が起きる病気です。思春期になると、ホルモンの働きで皮脂の量が急に増え、毛穴の出口の角質も厚くなってつまりやすくなります。
そのため、皮脂の多いおでこ・鼻のまわりから始まり、頬やあご、胸・背中へと広がっていくことが多いです。ニキビは、白や黒の小さなつまり(白ニキビ・黒ニキビ)から始まり、炎症が起きると赤ニキビ、さらに膿をもつと黄ニキビになります(関連記事: ニキビとは)。
症状と見分け方(受診を考えるタイミング)
| ニキビの状態 | 見た目 | おすすめの対応 |
|---|---|---|
| 白ニキビ・黒ニキビが中心 | 小さなブツブツ、毛穴の黒いつまり | 正しい洗顔と保湿。増えていくなら受診を考える |
| 赤ニキビが増えてきた | 赤く盛り上がった、痛みのあるニキビ | 受診をおすすめ。炎症が続くと跡が残りやすい |
| 黄ニキビ・しこりのようなニキビ | 膿をもつ、硬く大きく腫れる | 早めの受診を。へこみの跡になりやすい |
| 跡が残り始めている | へこみ、赤みや茶色い跡が残る | 早めの受診を。新しいニキビを止めることが先 |
治療と自分でできる対処
皮膚科での治療の中心は、保険で使える塗り薬です。今あるニキビを治すだけでなく、毛穴のつまりを減らして、新しいニキビをできにくくすることが目的です。
- 毛穴のつまりを改善する塗り薬 — アダパレン、過酸化ベンゾイルなど。両方を組み合わせた薬もある。年齢によって使える薬が異なる(関連記事: ニキビの塗り薬)
- 抗菌薬の塗り薬 — 赤ニキビの炎症を抑える。菌が薬に慣れて効きにくくなるのを防ぐため、長く単独では使わない
- 抗菌薬の飲み薬 — 赤ニキビが多いときに、期間を決めて使う(関連記事: ニキビの飲み薬)
塗り始めの2週間ほどは、赤み・乾燥・ヒリヒリが出やすいことを知っておいてください。多くは続けるうちに慣れてきます。保湿剤を併用すると刺激がやわらぎます。ここでやめてしまう人が多いのですが、効果が出るまでには数か月かかるため、つらいときは自己判断でやめずに医師に相談してください。
自分でできることは次のとおりです。
- 洗顔は朝晩の1日2回 — 泡でやさしく洗う。何度も洗うと乾燥して、かえって皮脂が増えることがある(関連記事: 正しい洗顔)
- ニキビをつぶさない・触らない — 炎症が深くなり、跡が残りやすくなる(関連記事: ニキビはつぶしていい?)
- 前髪・ヘルメット・マスク・部活の汗 — 同じ場所への刺激や蒸れが続くとできやすい。汗をかいたらこまめにふく
- 睡眠 — 勉強や部活で睡眠が削られると、肌の調子が崩れやすい
診察室でよく聞かれる質問
| 質問 | 答え | 理由 |
|---|---|---|
| チョコレートや揚げ物は食べないほうがいいですか? | 特定の食べ物を完全にやめる必要はありません | ニキビとの関係がはっきりしている食べ物は限られているためです。偏った食事を避け、バランスよく食べることが大切です(関連記事: ニキビと食事) |
| いつまで治療を続ければいいですか? | よくなったあとも、しばらくは塗り薬を続けます | 思春期は皮脂が多い状態が続くため、やめるとまたつまり始めるためです。医師と相談しながら、再発を防ぐ使い方に切り替えます(関連記事: ニキビの再発予防) |
| 保護者が付き添わないと受診できませんか? | 医療機関によって対応が異なるので、事前に確認してください | 初めての受診は、薬の説明を一緒に聞けるよう、保護者の付き添いがあると安心です |
| 市販薬でもいいですか? | 白ニキビが少しだけなら市販薬でもかまいません | 赤ニキビが増えている場合は、皮膚科の塗り薬のほうが効果が期待できるためです(関連記事: ニキビの市販薬) |
受診の目安
- 受診を — 赤ニキビが増えてきた、市販薬を1〜2か月使ってもよくならない
- 受診を — ニキビのことが気になって、人と会うのがつらい
- 早めの受診を — 膿をもったニキビや、しこりのように大きく腫れるニキビがある
- 早めの受診を — へこみや赤み、茶色い跡が残り始めている
あび皮膚科クリニックは2027年の開業を予定しています。開業のお知らせやご質問・ご意見は、お問い合わせフォームからお寄せいただけます。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A にきび(確認日: 2026-09-26)
- 日本皮膚科学会 ガイドライン一覧(確認日: 2026-09-26)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

