「フェイスラインがぼやけてきた」「切る手術までは考えていないけれど、何かしたい」。HIFUは、こうした悩みに対して広く知られるようになった施術です。エステサロンなどでも「ハイフ」の名前を見かけるようになりましたが、皮膚の奥に熱を届ける施術であり、仕組みを知って選ぶことが大切です。
HIFUとは(どうして引き締まるのか)
HIFUは「高密度焦点式超音波」の略です。虫めがねで日光を一点に集めると熱くなるように、超音波を皮膚の奥の一点に集めて、小さな熱の点をつくります。
狙うのは、皮膚の奥の「真皮(しんぴ)」や、さらに深い「SMAS(スマス)」と呼ばれる筋肉を包む膜の層です。熱で組織が縮み、その後、傷を治そうとする働きでコラーゲンがつくられることで、数週間〜数か月かけて引き締まりを感じることを目指します。
表面の皮膚には熱をあまり加えない仕組みのため、ダウンタイム(施術後に日常生活へ戻るまでの期間)が短いことが特徴とされています。
向いている悩み・向いていない悩み
| 悩み | HIFUとの相性 | ほかに考えられる方法 |
|---|---|---|
| 軽〜中程度のたるみ(フェイスライン・あご下) | 向いている | — |
| 強いたるみ、皮膚が余っている | 変化を感じにくいことが多い | 手術(フェイスリフトなど)を含めて相談 |
| 表情じわ(額・眉間・目じり) | 主な対象ではない | ボツリヌス毒素注射(関連記事: ボトックス) |
| ほうれい線のくぼみ | たるみが原因なら一部に | ヒアルロン酸注入など(関連記事: ほうれい線) |
| シミ・くすみ | 対象ではない | レーザーや光治療(関連記事: シミの種類) |
しわ・たるみの原因と治療の全体像は(関連記事: しわ)(関連記事: しわ治療の比較)で整理しています。
施術の流れと、主なリスク
施術は、顔に機器を当てて、決まった深さに熱の点を並べていきます。骨に近い場所や、深い層を狙うときは、チクッとした痛みや骨に響く痛みを感じることが多いです。
主なリスクは次のとおりです。
- 赤み・腫れ・むくみ — 数時間〜数日でおさまることが多い
- やけど — 熱が浅すぎる場所に集まると、線状や点状のやけどになることがあります
- 神経の症状 — 顔の神経の近くに熱が加わると、しびれ・感覚が鈍い・口元が動かしにくいなどが出ることがあります。多くは時間とともに回復しますが、長引くこともあります
- 目のトラブル — 目の近くへの照射は、目の障害につながるおそれがあるため、特に注意が必要です
- 頬がこける — もともと顔の脂肪が少ない方では、やせた印象になることがあります
エステサロンなどでの施術によるやけどや神経の症状も報告され、注意が呼びかけられています。顔の神経や血管の位置、皮膚の厚さは人によって違うため、医師が診察したうえで、出力や当てる場所を決めることが大切です。
費用は、機器や範囲によって幅があり、顔全体で1回数万円〜十数万円が目安とされています。効果の持続は数か月〜1年ほどとされ、くり返し受ける方が多い施術です。
※HIFUは自由診療です。費用は医療機関ごとに異なり、効果の感じ方には個人差があります。
診察室でよく聞かれる質問
| 質問 | 答え | 理由 |
|---|---|---|
| 1回で効果はわかりますか? | 直後に少し引き締まった感じが出ることもありますが、本来の変化は数週間〜数か月かけて出ます | コラーゲンが新しくつくられるのに時間がかかるためです |
| 施術後、すぐにメイクできますか? | 多くの場合、当日からメイクできます | 表面の皮膚に傷をつけない施術のためです。赤みやヒリヒリ感が強い日は控えてください |
| 受けられない人はいますか? | 妊娠中の方、照射する場所に金属が入っている方、皮膚に炎症や感染がある方などは、受けられないことがあります | 熱や超音波の影響で、トラブルが起こりやすくなるためです。持病や薬は事前に伝えてください |
受診の目安
- 相談を — たるみが気になり、HIFUが自分に合うか知りたい(ほかの方法との比較を含めて)
- 早めの受診を — 施術後に、水ぶくれや線状のやけど、強い痛みが出た(関連記事: やけどの応急処置)
- 早めの受診を — 施術後に、しびれ、口元や目元の動かしにくさが出た
- すぐに眼科へ — 目の近くの施術後に、見え方がおかしい・目の痛みが出た
あび皮膚科クリニックは2027年の開業を予定しています。開業のお知らせやご質問・ご意見は、お問い合わせフォームからお寄せいただけます。
関連ページ
参考情報
- 日本美容外科学会(確認日: 2026-09-27)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-09-27)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

