「腕や足の毛が濃いことを、子どもが学校で気にしている」「自分でカミソリを使って、肌が荒れてしまった」「子どもでもレーザー脱毛はできるの?」。体毛の悩みは、思春期前後の子どもにとって大きなストレスになることがあります。保護者の方が知っておきたいポイントを説明します。
医療脱毛の仕組みと、子どもで違うところ
医療脱毛は、毛の黒い色(メラニン)に反応するレーザーや光を当てて、毛を作る組織に熱のダメージを与える方法です。レーザーが反応するのは、毛が育っている時期(成長期)の毛です。毛にはそれぞれ生え変わりの周期があるため、数か月おきに何回か照射を繰り返します。
子どもの場合、大人と違う点が2つあります。
- ホルモンの変化で、新しい毛が育ってくる: 思春期は、それまで目立たなかった毛が太く濃くなっていく時期です。照射でいったん減っても、成長に伴って新しく毛が生えてくることがあります
- 産毛が多い: 細く色の薄い毛にはレーザーが反応しにくく、効果を感じにくいことがあります
このため、子どもの脱毛は「永久に生えてこない状態にする」というより、「今いちばん困っている毛を減らして、自己処理の負担や肌荒れを減らす」という目的で考えるのが現実的です。
始める前に確かめたいこと
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 本人が希望しているか | 痛みのある施術を数回続けるため。保護者だけの希望では続かないことが多い |
| 施術中にじっとしていられるか | 目の保護のためのゴーグルをつけ、照射中に動かないことが安全の条件 |
| 毛が急に増えていないか | 年齢に比べて急に毛が濃くなった、体つきの変化が早い場合は、ホルモンの病気がないか先に確認する |
| 肌の状態 | 湿疹・日焼け・アトピーの悪化があると、照射できないことがある |
| 保護者の同意 | 未成年の自由診療は、保護者の同意と付き添いが必要なのが一般的 |
痛み・リスクと対処
照射のときは、ゴムでパチンと弾かれるような痛みがあります。冷却しながら照射する機器が多く、麻酔クリームを使える場合もあります。子どもは痛みに敏感なことがあるため、狭い範囲で試してから続けるかを決めることもあります。
主なリスクは次のとおりです。
- 赤み・腫れ: 照射後に毛穴が赤くなることがあり、多くは数時間〜数日で落ち着きます
- やけど・色素沈着: 日焼けした肌や、出力が合わないときに起こることがあります。照射前後の日焼けを避けることが大切です
- 毛嚢炎: 照射後に毛穴に細菌が入り、ニキビのようなブツブツが出ることがあります
- 硬毛化: まれに、照射した部位の産毛がかえって太く濃くなることがあります。産毛の多い部位(背中・二の腕など)で起こりやすいとされます
※医療脱毛は自由診療です。費用は医療機関ごとに異なり、効果の感じ方には個人差があります。
家庭での自己処理(セルフケア)
医療脱毛をするかどうかにかかわらず、子どもが自分で毛を処理するときは、肌を傷つけない方法を教えてあげることが大切です。
- 電気シェーバーを使う: カミソリより肌を傷つけにくく、子どもでも安全に使いやすい方法です
- 毛抜きで抜かない: 毛穴に傷がついて毛嚢炎や埋没毛の原因になります
- 除毛クリームは慎重に: 子どもの肌には刺激が強く、かぶれることがあります。使う場合は目立たない場所で試してからにします
- 処理のあとは保湿する: 肌の乾燥やかゆみを防ぎます
受診・相談の目安
- 毛のことで、子どもが学校生活や外出をつらく感じている
- 自己処理で肌荒れ・赤いブツブツを繰り返している
- 年齢に比べて急に毛が濃くなった、体つきの変化が早い
- 女の子で、顔やお腹の毛が急に増え、生理が不規則になってきた
急に毛が増える場合は、ホルモンの病気が隠れていることがあるため、脱毛の前に小児科や内分泌の専門医での確認をおすすめします。
よくある質問
何回くらいで終わりますか?
部位や毛の濃さによって大きく異なり、成長期の子どもでは大人より回数が多くなる傾向があります。「何回で終わる」と決めずに、数回照射して効果と負担を見ながら続けるかを判断するのがおすすめです。
成長に悪い影響はありませんか?
医療脱毛のレーザーは皮膚の浅いところの毛に働くもので、骨や体の成長に影響するものではないと考えられています。ただし、目の近くへの照射は大人と同じく注意が必要です。
家庭用の脱毛器を子どもに使ってもいいですか?
家庭用の機器は出力が弱いぶん安全性に配慮されていますが、子どもへの使用を想定していない製品もあります。説明書の対象年齢を確認し、使う場合は保護者が付き添い、赤みや痛みが出たら中止してください。
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参考情報
- 日本美容外科学会(確認日: 2026-10-01)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-01)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

