股ずれの治し方と予防|内ももの赤み・ヒリヒリ・黒ずみの原因と、カンジダやいんきんたむしとの見分け方

股ずれの治し方と予防|内ももの赤み・ヒリヒリ・黒ずみの原因と、カンジダやいんきんたむしとの見分け方
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月11日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「歩くと内ももがヒリヒリする」「スカートの日だけ内ももが赤くなる」「くり返すうちに黒ずんできた」。股ずれは夏のものと思われがちですが、秋冬もタイツやジーンズのこすれ、暖房の中での汗で起こります。治し方と、似た病気との見分け方を知っておくと、くり返しを防げます。

目次

股ずれとは(仕組み)

股ずれは、皮膚科では間擦疹(かんさつしん)と呼ばれるものの一つです。皮膚と皮膚がこすれ合う場所に、次の3つが重なることで起こります。

  • 摩擦: 歩くたびに内もも同士、または服の縫い目がこすれる
  • 汗とムレ: 汗でふやけた皮膚は、乾いた皮膚より傷つきやすくなる
  • 刺激: 汗の成分や下着の素材が、傷ついた皮膚にしみる

皮膚の一番外側の角層が少しずつ削られ、赤み→ヒリヒリ→皮がむけてジクジク、と進みます。こすれをくり返すと、皮膚が身を守ろうとして色素が増え、黒ずみ(摩擦黒皮症)として残ることがあります。

症状・似た病気との見分け

病気 見た目 かゆみ・痛み ポイント
股ずれ(間擦疹) こすれる部分に一致した赤み・皮むけ ヒリヒリ・しみる痛みが中心 こすれを減らすと良くなる
カンジダ症 赤くじくじく。周りに小さな赤いポツポツや膿が散らばる かゆみ・ヒリヒリ 太っている方・糖尿病・おむつの方に多い
いんきんたむし(股部白癬) ふちが盛り上がった輪。中心は治ってくる 強いかゆみ 足の水虫がある方に多い
かぶれ(接触皮膚炎) 下着やナプキンの当たる形に一致 かゆみが強い 新しい製品を使い始めたあと

大切なのは、カビが原因のものにステロイドの塗り薬を自己判断で塗ると、カビが増えて悪化することがある点です。輪のような形やかゆみが強いときは、皮膚科で顕微鏡の検査(カビがいるかを数分で調べる検査)を受けてから治療を決めます。

治療・セルフケア

  • 洗って、よく乾かす: シャワーで汗を流し、石けんはよく泡立ててこすらずに。タオルは押さえるように使い、乾かしてからケアします
  • ワセリンなどで覆う: 皮膚の表面に油の膜を作ると、こすれが減り、傷ついた部分を守れます。ジクジクしているときは亜鉛華軟膏も使われます
  • こすれを物理的に減らす: スカートの日はペチコートパンツや薄手のスパッツをはく。縫い目が当たらない下着を選ぶ
  • 汗をためない: 綿など汗を吸う素材を選び、汗をかいたら早めにふく

赤みやヒリヒリが強いときは、皮膚科で炎症を抑える塗り薬を処方することがあります。カンジダやいんきんたむしと分かれば、抗真菌薬(カビの薬)で治療します。

黒ずみは、こすれが続く限り薄くなりにくいため、まずはこすれを減らすことが一番の対策です。こすれがなくなれば、数か月〜年単位で少しずつ薄くなっていきます。黒ずみを取ろうとしてゴシゴシこするのは逆効果です。

受診の目安

  • セルフケアを1週間続けても良くならない
  • ふちが盛り上がった輪のような赤み、強いかゆみがある
  • 周りに小さな赤いポツポツや膿が散らばっている
  • 皮がむけてジクジクし、痛みで歩きにくい
  • 何度もくり返す、黒ずみが気になる

診察室でよく聞かれる質問

ベビーパウダーは使ってもいいですか?

汗をかく前のサラサラした皮膚には役立つことがあります。ただし、すでに皮がむけてジクジクしている部分には、粉が固まって刺激になることがあるため、使わないでください。

市販の水虫薬を塗ってもいいですか?

股ずれだけの状態に水虫薬を塗ると、薬の刺激でかぶれることがあります。原因がカビかどうか分からないまま塗ると、あとで検査をしてもカビが見つけにくくなることもあります。迷うときは、塗る前に受診してください。

運動を続けても大丈夫ですか?

軽いものなら、ワセリンを塗り、こすれにくいウェアを選べば続けられます。皮がむけて痛みが強いときは、数日休んで治してから再開したほうが早く治ります。

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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