「小指の爪が2つに分かれている」「横に小さな爪がもう1枚ある」「切っても切っても生えてくる」。副爪は日本人に多いと言われる、とてもよくある悩みです。爪が本当に2枚生えているように見えますが、実際の成り立ちは少し違います。
副爪とは(仕組み)
「副爪」は正式な病名ではなく、小指の爪の外側に、小さな爪のような硬いものが分かれて見える状態を指す呼び方です。考えられている成り立ちは主に2つです。
- 爪の一部が分かれて伸びている: 爪を作る根元(爪母)の一部が、圧迫やこすれの影響で分かれ、爪が2つに割れたように伸びる
- 角質が爪のように硬くなっている: 爪のふちの皮膚が靴にこすれて厚くなり、爪のように硬く見える(タコの一種のようなもの)
小指は、靴の中でいちばん外側にあり、横から押されやすい指です。とくに、小指が内側に倒れて爪が横を向いている足では、爪の外側が靴に当たり続けるため、副爪ができやすくなります。親から子へ似た足の形が受け継がれるため、家族で見られることもあります。
症状・見分け
| 考えられるもの | 特徴 |
|---|---|
| 副爪 | 小指の爪の外側に、小さな爪のような硬いもの。痛みはないことが多い |
| 魚の目・タコ | 爪の横や指の側面の皮膚が硬くなる。魚の目は押すと痛い芯がある |
| 爪水虫 | 爪が白や黄色に濁る、厚くなる、ボロボロ崩れる |
| 爪甲鉤弯症(爪が厚く曲がる) | 爪全体が分厚く盛り上がり、角のように曲がる。高齢の方の親指に多い |
| 陥入爪(巻き爪の食い込み) | 爪のふちが皮膚に食い込み、赤く腫れて痛い |
爪の色が濁っていたり、厚みが全体に出ていたりする場合は、爪水虫のことがあります。爪水虫は見た目だけでは分かりにくいので、気になるときは検査で確かめます。
治療・セルフケア
痛みがなければ、無理に取る必要はありません。気になる場合は、次の点に気をつけて整えてください。
- お風呂上がりのやわらかいときに整える: 硬いまま切ると、割れたり深く切りすぎたりするため
- 根元まで深く切らない: 副爪の根元を深く切ると、出血や痛み、細菌の感染の原因になる
- 爪やすりで少しずつ削る: ニッパーで一気に切るより安全
- 靴を見直す: つま先が細い靴、小さい靴は小指を横から押す。つま先に余裕があり、甲で固定できる靴を選ぶ
- 保湿する: 爪のまわりの角質がやわらかくなり、引っかかりにくくなる
副爪は、靴の圧迫が続く限り、取ってもまた出てくることが多いです。爪母の一部を処置して生えてこないようにする方法もありますが、痛みや傷を伴うので、日常生活で困っている場合に限って検討します。
受診の目安
- 歩くと痛い、靴に当たって痛い
- 爪のまわりが赤く腫れている、膿が出る
- 爪が白や黄色に濁っている、厚くボロボロしている
- 自分で切って出血した、傷が治らない
- 糖尿病がある、または足の感覚が鈍い(小さな傷が悪化しやすいため、自分で切らずに相談を)
診察室でよく聞かれる質問
副爪は病気ですか?
多くは病気ではなく、足の形や靴の影響で起きる変化です。痛みがなく、見た目も気にならなければ、そのままで問題ありません。
引っぱって取ってもいいですか?
引っぱると、根元の皮膚が裂けて出血したり、細菌が入って腫れたりすることがあります。取りたいときは、やわらかくしてから、やすりで少しずつ削ってください。
子どもにも副爪はできますか?
子どもにも見られます。成長とともに目立たなくなることもあるので、痛みがなければ様子を見て大丈夫です。サイズの合った靴を選ぶことが大切です。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪(確認日: 2026-10-17)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむし)(確認日: 2026-10-17)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

