「ドアに指をはさんで、赤黒い血豆ができた」「新しい靴で歩いたら、足の指に血豆が」。血豆(血まめ)は誰にでも起こる身近なけがです。多くは1〜2週間ほどで自然に治りますが、つぶしてしまうと治りが遅くなったり、細菌が入って化膿したりすることがあります。正しい手当てと、受診が必要なケースを確認しておきましょう。
血豆とは(できる仕組み)
皮膚の浅いところの細い血管が、強い圧力や摩擦で傷つくと、出た血液が皮膚の層のすき間にたまります。これが血豆です。ふつうの水ぶくれ(まめ)と同じ仕組みで、中身が透明な液ではなく血液になっている状態です。
よくあるきっかけは次のようなものです。
- 指をドアや引き出しにはさむ、工具ではさむ
- 靴ずれ、長時間の歩行やスポーツでの摩擦
- 鉄棒・ラケット・ハンドルを強く握る
- 爪をぶつける(爪の下の血豆は「爪下血腫」と呼びます)
症状・見分け方
血豆は、赤〜赤黒い色のふくらみとして現れ、時間がたつと黒っぽく変化します。はじめはズキズキ痛むことがありますが、数日で痛みは和らいでいきます。
| 黒っぽく見えるもの | 特徴 | 受診 |
|---|---|---|
| 血豆 | はさんだ・こすったなど、きっかけがはっきりしている。数週間で色が抜けて消える | 基本的に不要 |
| 爪下血腫 | 爪をぶつけたあと、爪の下が赤黒くなる。爪が伸びるとともに先へ移動する | 痛みが強ければ受診 |
| 足の裏の黒い点(踵の出血) | スポーツ選手に多い、かかとの細かな黒い点。削ると取れる | 判断に迷えば受診 |
| ほくろ・悪性黒色腫 | きっかけがない。時間がたっても消えない、形がいびつ、大きくなる | 早めに受診 |
足の裏や手のひら、爪は、日本人の悪性黒色腫(メラノーマ)ができやすい場所でもあります。「血豆だと思っていたけれど、何か月たっても消えない」という場合は、必ず皮膚科で確認してください。ダーモスコピーという拡大鏡で、血液なのか色素なのかを見分けることができます。
正しい手当て(セルフケア)
- つぶさない: 血豆の皮は、傷を細菌から守る天然の絆創膏の役割をしています。つぶすと細菌が入りやすく、治りが遅くなります。
- できた直後は冷やす: はさんだ直後に冷やすと、出血や腫れを抑えやすくなります。
- こすれないように保護する: 靴や道具とこすれる場所は、クッション性のある絆創膏などで保護します。
- 自然に破れた場合: 流水でやさしく洗い、残った皮ははがさずに、ワセリンなどを塗って絆創膏で覆います。密閉性の高いものを長時間貼り続けるとふやけて治りが悪くなることがあるため、1日1回は貼り替えて状態を確認します。
大きく張って痛みが強い、歩けないなど生活に支障がある場合は、医療機関で清潔な針を使って中の血液を抜く処置をすることがあります。自分で針を刺すのは感染の原因になるため避けてください。
受診の目安
- 赤く腫れる、熱をもつ、膿が出る(感染のサイン)
- 爪の下に血がたまり、ズキズキと強い痛みが続く
- ぶつけた覚えがないのに、黒い点が現れた
- 数週間〜1か月たっても色が消えない、または広がっている
- 糖尿病があり、足に血豆や水ぶくれができた
- ちょっとした刺激で血豆やあざが頻繁にできる
最後の項目は、血液をかたまりにくくする薬の影響や、血液の病気が関係していることもあるため、内科への相談もおすすめします。
よくある質問
口の中の血豆はどうすればいいですか?
食事中に頬の内側をかんでできる血豆は、多くが自然に破れて数日で治ります。くり返しできる、大きい、なかなか治らない場合は、歯科や耳鼻咽喉科に相談してください。
爪の下の血豆で爪ははがれますか?
血がたまる量が多いと、数週間〜数か月で爪がはがれることがあります。その下では新しい爪が育っているので、無理にはがさず自然に任せます。
血豆ができたあと、お風呂に入っていいですか?
破れていなければ、いつもどおり入浴してかまいません。破れている場合は、湯船に長くつかるのは避け、シャワーで洗ったあと清潔に保護してください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A メラノーマ(確認日: 2026-09-28)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪(確認日: 2026-09-28)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

