「赤ちゃんのお腹に、薄い茶色のあざがある」「成長するにつれて、あざの数が増えてきた気がする」「見た目が気になるので、消せるなら消してあげたい」。カフェオレ斑は、生まれたときや乳幼児期に気づかれることの多いあざです。多くは心配のいらないものですが、数と大きさによって確かめておきたいことがあります。
カフェオレ斑とは(仕組み)
カフェオレ斑は、皮膚の浅いところ(表皮)でメラニンという色素が多くなっているあざです。色を作る細胞の数が大きく増えているわけではなく、作られる色素の量が多い状態です。ほくろのように盛り上がることはなく、平らで、境目がはっきりした、均一な薄い茶色をしています。
形は丸や楕円、地図のような形などさまざまで、大きさも数ミリから手のひら以上まであります。体の成長に合わせてあざも大きくなりますが、自然に消えることは少ないのが特徴です。皮膚科では「扁平母斑(へんぺいぼはん)」と呼ぶこともあります。
症状・見分け方(数が多いときに確かめること)
カフェオレ斑は、1〜2個であれば一般の人にもよく見られます。いっぽう、神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)という生まれつきの体質では、カフェオレ斑が多くできることが知られています。その目安としてよく使われるのが、次の基準です。
- 思春期前の子ども: 直径5mm以上のカフェオレ斑が6個以上
- 思春期以降: 直径15mm以上のカフェオレ斑が6個以上
このほか、わきの下や足のつけ根にそばかすのような小さな茶色い点がたくさんある、皮膚にやわらかいできもの(神経線維腫)がある、家族に同じ体質の人がいる、といった点もあわせて判断します。当てはまるからといって必ずこの体質というわけではありませんが、確かめておくと、必要な検査や経過観察につなげられます。
似た茶色いあざとの違いは次のとおりです。
| 種類 | 見た目 | 現れる時期 |
|---|---|---|
| カフェオレ斑(扁平母斑) | 平らで均一な薄い茶色。境目がはっきり | 生まれつき〜乳幼児期 |
| ほくろ(色素性母斑) | 黒〜こげ茶色。小さく、盛り上がることもある | 乳幼児期以降に増える |
| ベッカー母斑 | 肩や胸の広い茶色いあざ。毛が濃くなることがある | 思春期ごろに目立つ |
| そばかす | 顔に散らばる小さな茶色い点。夏に濃くなる | 幼児期〜思春期 |
治療(レーザー治療の考え方)
カフェオレ斑は良性なので、治療しなければいけないものではありません。見た目が気になる場合に、治療を検討します。
治療の中心はレーザー治療です。皮膚の浅いところの色素に反応するQスイッチレーザーなどを使い、扁平母斑のレーザー治療は、条件を満たせば健康保険が適用されます(照射回数などに条件があります)。
ただし、カフェオレ斑は、レーザーで消える効果が人によって大きく違い、一度薄くなっても再び色が戻ってくる(再発する)ことが少なくないあざです。また、照射後に一時的に色が濃くなる(炎症後色素沈着)、まれに色が抜けすぎる(色素脱失)といったリスクもあります。そのため、いきなり全体に照射するのではなく、まず一部に試験的に照射して反応を見てから進めることが一般的です。
塗り薬や市販の美白化粧品で、カフェオレ斑を消すことは難しいと考えてください。
なお、当院は2027年開業予定です。レーザー治療の体制は開業時にお知らせします。
受診の目安
- 子どもに、直径5mm以上の薄い茶色のあざが6個以上ある
- わきの下や足のつけ根に、小さな茶色い点がたくさんある
- あざの上や周りに、やわらかいできものがある
- あざの一部が盛り上がってきた、色にムラが出てきた
- 見た目が気になり、治療について相談したい
あざの大きさや数の変化を見るために、定規を添えてスマートフォンで写真を撮っておくと、受診時に役立ちます。
よくある質問
あざの数が6個以上ありました。病気が確定ですか?
カフェオレ斑の数は、診断の手がかりのひとつにすぎません。数が多くても、ほかの特徴がなく、この体質ではない方もいます。逆に、乳幼児期はまだあざがそろっていないこともあります。自己判断せず、診察で全体を見て判断してもらってください。
レーザーは何歳からできますか?
年齢による決まりはなく、乳幼児期から治療することもあります。ただ、痛みや通院の負担、再発の可能性をふまえて、本人が治療を理解できる年齢まで待つという選択もあります。どちらがよいかは、あざの場所や大きさによって相談して決めます。
日焼けするとあざが濃くなりますか?
紫外線を浴びると、周りの皮膚と一緒にあざの色も濃く見えることがあります。とくにレーザー治療の前後は、日焼けが色素沈着や再発の原因になりやすいため、日焼け止めや衣服で紫外線を避けてください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-02)
- 日本皮膚科学会 ガイドライン一覧(確認日: 2026-10-02)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

