胸・お腹にできる小さなブツブツの正体は?ニキビ・マラセチア毛包炎・あせも・赤いほくろの見分け方

胸・お腹にできる小さなブツブツの正体は?ニキビ・マラセチア毛包炎・あせも・赤いほくろの見分け方
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月15日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「胸元に赤いポツポツが増えてきた」「お腹にかゆいブツブツができて、なかなか消えない」。胸やお腹は服に覆われていて汗がこもりやすく、皮脂を出す腺も多い場所です。見た目が似ていても原因によって効く薬が違うので、まず見分け方を知っておきましょう。

目次

胸・お腹にブツブツができやすい仕組み

胸の中央や背中は、皮脂を出す腺(皮脂腺)がよく発達している場所です。皮脂が多いと、それをエサにするカビの一種(マラセチア)やニキビの原因菌が増えやすくなります。さらに、汗をかいて服で蒸れると、毛穴や汗の出口が詰まりやすくなります。

SKIN STRUCTURE — CROSS SECTION 表皮(バリアの層・約0.2mm) 真皮(弾力を支える層) 皮下組織(脂肪の層) 毛穴(毛包) 皮脂腺皮脂を分泌して肌を保護 汗腺汗をつくる 詰まり(角栓)ができる場所
皮脂や汗で毛穴が詰まり、菌が増えるとブツブツになる図: あび皮膚科メディア編集部作成(イメージ図であり、実際の構造を簡略化しています)

症状・見分け

胸・お腹のブツブツで、診察室で見かけることの多い順に並べます。

考えられるもの 見た目 かゆみ 出やすい時期・人
マラセチア毛包炎 同じくらいの大きさの赤いブツブツが、胸元や背中に散らばる。芯(白いポツ)は目立たない あることが多い 夏、汗をかく仕事・運動をする人
ニキビ 大小さまざま。白や黒の芯、膿をもったもの、しこりが混ざる 少ない 思春期〜成人。季節を問わない
あせも 小さな赤いブツブツや透明な粒。汗がたまる場所に集まる ある 暑い時期、汗をかいたあと
赤いほくろ(老人性血管腫) 真っ赤な小さな点。平らか少し盛り上がる ない 30代以降に少しずつ増える
湿疹・かぶれ 赤く、ザラザラやジュクジュクを伴う 強い 下着のゴムや金具、洗剤が触れる場所

マラセチア毛包炎とニキビは見た目がよく似ていて、混ざっていることもあります。ニキビの薬を使っても良くならない胸元のブツブツは、マラセチア毛包炎のことがよくあります(関連記事: マラセチア毛包炎)。

治療・セルフケア

原因に合わせて薬を選びます。

  • マラセチア毛包炎: カビ(真菌)を抑える塗り薬を使います。広い範囲に出ている場合は飲み薬を使うこともあります。ニキビの塗り薬だけでは効きにくいのが特徴です
  • ニキビ: 顔のニキビと同じく、毛穴の詰まりをとる塗り薬や、炎症を抑える塗り薬・飲み薬を組み合わせます
  • あせも: 汗をこまめに拭いて涼しく過ごせば数日で引くことが多いです。かゆみや赤みが強いときは弱めのステロイドの塗り薬を短期間使います
  • 赤いほくろ: 良性なので治療は必要ありません。見た目が気になる場合はレーザーなどで取ることができます

セルフケアは、どの原因でも共通です。

  • 汗をかいたらそのままにしない: シャワーで流すか、濡れタオルで拭いて着替えます。汗と皮脂が長く残るほど菌が増えやすくなります
  • 体はやさしく洗う: ゴシゴシ洗うと皮膚が傷ついて悪化します。泡で包むように洗えば十分です
  • 通気性のよい服を選ぶ: 綿や吸湿性のよい素材の下着にすると蒸れにくくなります
  • 潰さない: 指で潰すと、跡や色素沈着が残る原因になります

受診の目安

  • セルフケアを2〜3週間続けても良くならない
  • 市販のニキビ薬を使っても治らない、かえって広がる
  • かゆみが強く、眠れない・掻き壊してしまう
  • しこりが大きくなる、痛む、膿が出る
  • 発熱を伴って急に全身に広がった(早めに)

マラセチアかどうかは、ブツブツの中身を顕微鏡で調べて確かめることができます。受診前に薬を塗っていると見えにくくなることがあるため、使っていた薬は伝えてください。

診察室でよく聞かれる質問

体を洗うときは殺菌効果のある石けんがいいですか?

ふつうの石けんやボディソープで十分です。マラセチア毛包炎がくり返す方には、カビを抑える成分(ミコナゾールなど)が入った市販のボディソープを補助的に使う方法もあります。ただし、薬の代わりにはならないので、治療中は医師の指示に合わせて使ってください。

筋トレのあと、胸のブツブツが増えます

汗をかいたまま着替えずに過ごすことが、いちばんの原因になりやすいです。トレーニング後はできるだけ早くシャワーを浴び、乾いた服に着替えるようにしてください。プロテインそのものが原因と言い切れるわけではありません。

うつりますか?

マラセチアもニキビの原因菌も、もともと誰の皮膚にもいる菌です。人にうつして増える病気ではありません。

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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