虫刺されが腫れる・かゆみが続くとき|虫の種類別の症状と受診の目安

虫刺されが腫れる・かゆみが続くとき|虫の種類別の症状と受診の目安
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年9月15日執筆: あび皮膚科クリニック編集部監修: アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)医師紹介

ひとくちに「虫刺され」といっても、蚊・ブユ・ノミ・トコジラミ・ダニ・ハチ・毛虫など原因はさまざまで、症状の出方も虫の種類と刺された人の体質によって大きく異なります。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、かゆみは注入された物質へのアレルギー反応で生じ、刺された直後に出る「即時型」と、1〜2日後に出る「遅延型」があると説明されています。

多くは1〜2週間以内に改善するとされていますが、強い腫れや水ぶくれ、なかなか引かないしこり、そして息苦しさなどの全身症状が出た場合は、医療機関の受診が必要です。

目次

身近な虫と症状の特徴

※各虫の見た目は、項目ごとのリンク(Wikipedia・外部サイト)から写真で確認できます。虫の写真が苦手な方はご注意ください。

腕に赤い膨らみ(膨疹)が多発している蚊による虫刺されの例
蚊による虫刺されの例。かゆみを伴う赤い膨らみ(膨疹)が生じます。※一般的な症状の例であり、当院の患者・治療結果ではありません写真: Seney Natural History Association(Wikimedia Commons/CC BY-SA 2.0・トリミングあり(本改変画像もCC BY-SA 2.0で提供))

蚊

刺されてすぐの赤み・かゆみ(即時型)と、1〜2日後に出る赤み・かゆみ(遅延型)があり、年齢や体質によって出方が変わるとされています。

▶ 蚊の写真(Wikipedia・外部サイト)

ノミ(主にネコノミ)

屋外ではスネや足など膝から下を集中的に刺されるのが特徴で、しばしば水ぶくれをつくり、強いかゆみがあります。刺されて1〜2日後に気づくことも多いとされています。

▶ ネコノミの写真(Wikipedia・外部サイト)

ブユ(ブヨ)

高原や渓流沿いに多く、キャンプなどで刺されます。刺された時は気づきにくく、半日ほどして赤く腫れて激しいかゆみが出ます。掻きむしるうちに、かゆいしこりが長く残る「慢性痒疹」になることもあるとされています。

▶ ブユの写真(Wikipedia・外部サイト)

ダニ(イエダニ・マダニ)

イエダニはわき腹・下腹部・太ももの内側などにかゆみの強い赤いブツブツをつくります。野外で吸血するマダニは、無理に引き抜くと頭部が皮膚に残って炎症を起こすことがあり、種類によっては感染症を媒介するため、皮膚に食いついているのを見つけたら医療機関での処置がすすめられます。

▶ イエダニの写真(Wikipedia・外部サイト)/マダニの写真(同)

ハチ

刺されると激しい痛みと腫れが出ます。2回目以降はアレルギー反応が加わり、まれに30分〜1時間で呼吸困難・意識消失・血圧低下などのアナフィラキシーショックを起こすことがあります。じんましん・腹痛・気分不良などが出たら、ためらわず救急車(119)を呼んでください。

▶ スズメバチの写真(Wikipedia・外部サイト)

毛虫(ドクガ類・イラガ類)

有毒毛をもつ一部の毛虫に触れた場合に皮膚炎が起こります。ドクガ類では激しいかゆみのある赤いブツブツが首や腕に多発し、掻くことで広がります。触れた場合は粘着テープで毒針毛を取り除き、泡立てたせっけんとシャワーで洗い流すとよいとされています。

▶ ドクガの写真(Wikipedia・外部サイト)/イラガの写真(同)

治療の考え方

軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬でもよいとされていますが、赤みやかゆみが強い場合はステロイド外用薬が必要とされ、症状が強い場合は抗ヒスタミン薬やステロイドの内服が検討されます。また、トコジラミやイエダニなどが原因の場合は、治療と並行して発生源への対策をしないと新しい刺され痕が増え続けるため、原因の虫を特定することも大切です。可能であれば虫の実物や写真を診察時に持参すると診断の助けになるとされています。

受診の目安

  • 腫れ・水ぶくれが強い、痛みが強い
  • かゆみが1〜2週間たっても引かない、しこりが残っている
  • マダニが皮膚に食いついている(無理に取らず受診を)
  • 刺され痕が毎晩のように増える(トコジラミ・ダニなど発生源の特定が必要)

ご注意

ハチに刺された後、じんましん・腹痛・息苦しさ・気分不良などの全身症状が出た場合は、アナフィラキシーの可能性があります。ためらわず救急車(119)を呼んでください。

よくある質問

Q1. 虫除け剤はどう選べばいいですか?

市販の忌避剤にはディートとイカリジンがあり、いずれも優れた効果があるとされています。ムラなく塗り伸ばすことが重要です。ディートは小児への使用回数などに制限がある(生後6ヶ月未満には使用しない等)一方、イカリジンには小児の使用制限がないとされていますので、表示を確認して使い分けてください。

Q2. 掻いてしまって、ジクジクしてきました

掻き壊した傷に細菌が感染すると「とびひ(伝染性膿痂疹)」になることがあります。水ぶくれやびらんが広がってきた場合は早めに受診してください(関連記事: とびひ(伝染性膿痂疹)とは?うつる仕組み・治療・登園やプールの目安)。

参考情報

  • 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「虫さされ」 – https://qa.dermatol.or.jp/qa16/index.html (2026年8月28日確認)

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の症状の診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は皮膚科の受診をご検討ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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