日焼けは、紫外線による皮膚の急性の炎症(サンバーン)と、その後の色素増加(サンタン)です。日本小児皮膚科学会は、紫外線を浴びすぎると皮膚の老化を早め、将来の皮膚がんや目の病気のリスクを高めることから、赤ちゃんのうちから強い日焼けをしすぎないよう注意することは、生涯健康で過ごすためにとても大切としています。
ポイントは、①紫外線の強い時間帯を避ける、②日陰を使う、③帽子と服で覆う、④日焼け止めを正しく使う、の4つです。集団生活での対策としてはSPF15以上で十分とされており、「高ければ高いほど良い」わけではありません。
紫外線の基礎知識
地表に届く紫外線にはUVBとUVAがあり、日焼け(サンバーン)の主役はUVBとされています。日本皮膚科学会のQ&Aでは、肌を黒くするサンタンも「皮膚が傷害された結果起こる反応」であり、わざわざ日焼けをすることは皮膚に余分な傷害を与えることになると説明されています。紫外線は1日のうちでは10時〜14時、1年では4月〜9月に強くなります。曇りの日でも晴天の約60-80%の紫外線が届くとされています。
今日からできる4つの対策
1. 時間帯を工夫する
紫外線の強い10時〜14時の長時間の屋外活動をなるべく避け、気象庁が公開しているUVインデックス(紫外線の強さの指標)を参考にしましょう。
2. 場所を工夫する
日陰は日なたより50%以上も紫外線が減るとされています。テントやパラソルを積極的に使いましょう。
3. 帽子と服で覆う
つばが7cmある帽子で約60%の紫外線をカットできるとされています。服は肌の露出が少なく、織り目のしっかりした素材を。熱中症予防の観点から、白か淡い色がすすめられています。
4. 日焼け止め(サンスクリーン剤)を正しく使う
日焼け止めは小さな赤ちゃんから使えるとされています。選び方の目安は次のとおりです。
- 日常生活: SPF15〜20・PA++程度で十分
- 海や山などレジャー: SPF20〜40・PA++〜+++、耐水性(UV耐水性★表示)のあるもの
- 子どもには「低刺激性」「無香料・無着色」の表示があるものを
大切なのは量と塗り直しです。薄く延ばすと効果が大きく下がるため、顔ならクリームはパール粒大(液なら1円玉大)を塗り伸ばし、同じ量をもう一度重ね塗りします。耳・首・うなじ・手の甲などの塗り忘れに注意し、2〜3時間ごとに塗り直すと効果的とされています。外遊びの15分前までに塗るとなじみます。使用後はきちんと洗い落としましょう。
赤くなってしまったら(サンバーンの対処)
強い日焼けは「皮膚のやけど」です。翌日にかけて痛みを伴って赤く腫れ、1週間ほどで皮がむけてくるとされています。まずは冷やして安静にし、水ぶくれができるほどの日焼け、広範囲の日焼け、発熱やぐったりするなどの症状がある場合は医療機関を受診してください。
受診の目安
- 水ぶくれができるほど強く日焼けした
- 広い範囲が赤く腫れて痛がっている
- 発熱・ぐったりしているなど全身の症状がある(熱中症の可能性もあります)
- 日焼けのあとの湿疹・かゆみが続いている
よくある質問
Q1. 日光に当たらないと骨が弱くなりませんか?
骨に必要なビタミンDの合成には日光が必要ですが、日本小児皮膚科学会によると「1日のうちで手の甲が15分日光に当たる程度で十分」とされており、普通の散歩や買い物程度の生活をしていれば、紫外線対策がその妨げになることはないとされています。
Q2. 虫よけと日焼け止めはどちらを先に塗りますか?
「塗り薬 → 日焼け止め → 虫よけ」の順で使うことがすすめられています。
Q3. プールの授業で日焼け止めを使ってもいい?
耐水性の日焼け止めはプールの水質を汚さないことが複数の研究で示されており、学会の統一見解でも必要な時には使用を認めるよう求めています。園や学校のルールを確認のうえ活用してください。
参考情報
- 日本小児皮膚科学会「こどもの紫外線対策について」(保育所・学校生活における統一見解 令和7年5月を含む) – https://jspd.umin.jp/qa/03_uv.html (2026年8月28日確認)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「日焼け」 – https://qa.dermatol.or.jp/qa2/index.html (2026年8月28日確認)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の症状の診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は皮膚科の受診をご検討ください。

