「日焼け止めを塗った場所が、夕方になると赤くかゆい」「塗った瞬間からピリピリしみる」「汗をかいたあと、顔にブツブツが出た」。紫外線対策は大切なのに、日焼け止めが肌に合わないと困ってしまいます。原因を分けて考えると、選び直しのポイントが見えてきます。
日焼け止めで肌荒れが起こる仕組み
日焼け止めで起こる肌トラブルは、大きく3つに分けられます。
- 刺激による皮膚炎: 成分そのものの刺激で、塗ってすぐにピリピリ・ヒリヒリする。乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方、肌荒れしているときに起こりやすい
- アレルギー性のかぶれ: 特定の成分に体が反応して、塗った数時間〜1、2日後に赤み・かゆみ・ブツブツが出る。一度反応すると、同じ成分でくり返す
- 光が加わって起こるかぶれ(光接触皮膚炎): 成分が日光に当たることで反応が起こる。塗って日光に当たった場所にだけ出る
原因になりやすい成分として、紫外線吸収剤(紫外線を吸収して熱などに変える成分)、香料、防腐剤、アルコール(エタノール)などが知られています。
症状・見分け方
| タイプ | 出るタイミング | 特徴 |
|---|---|---|
| 刺激による皮膚炎 | 塗ってすぐ〜数十分 | ピリピリ・ヒリヒリ。肌荒れしている場所に強く出る |
| アレルギー性のかぶれ | 数時間〜1、2日後 | かゆみが強い。赤み・小さなブツブツ。塗った範囲からはみ出して広がることも |
| 光接触皮膚炎 | 日光に当たったあと | 塗った場所のうち、日の当たった部分だけに出る |
| 汗・蒸れによるあせも | 汗をかいたあと | 小さなブツブツ。日焼け止めを落とすと軽くなる |
| 日焼け(塗りムラ) | 日光に当たった数時間後 | 塗りムラや塗り直し不足の場所がヒリヒリ赤い |
「日焼け止めでかぶれた」と思っていたら、実は塗りムラによる日焼けだった、ということもあります。塗った場所全体ではなく、髪の生え際・耳・首の後ろなど塗り忘れやすい場所だけが赤い場合は、日焼けを考えます。
治療・選び直し方
まずは、その日焼け止めの使用をやめることが第一です。赤みやかゆみが強い場合は、顔に合った強さのステロイド外用薬を短期間使って炎症を抑えます。炎症が残っている間は、新しい日焼け止めを試すのは待ちましょう。
炎症が落ち着いたら、次のポイントで選び直します。
- 「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」の製品を選ぶ: 酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤(紫外線をはね返す成分)を使ったものは、刺激が少ないとされます
- 無香料・アルコールフリーを選ぶ
- SPF・PAは必要以上に高くしない: 日常生活なら、数値の高さより、こまめに塗り直すことのほうが大切です
- 新しい製品は腕の内側で試す: 少量を塗って1〜2日様子を見て、赤みやかゆみが出ないか確かめてから顔に使います
- 日焼け止め以外の対策と組み合わせる: 帽子・日傘・長袖・サングラスを使えば、日焼け止めに頼る量を減らせます
選び直してもかぶれる、何を使っても合わない場合は、パッチテストで原因の成分を調べることができます。背中に成分を貼って反応を見る検査で、原因が分かれば、その成分を避けて製品を選べるようになります。
受診の目安
- 使うのをやめても、赤みやかゆみが数日以上続く
- 顔全体が腫れる、まぶたが腫れて目が開けにくい
- ジュクジュクする、水ぶくれができる
- 製品を替えてもくり返す、何を使っても合わない
- 日焼け止めを塗った場所と、日光の当たった場所に一致して発疹が出る
市販のかゆみ止めでしのいでいると、成分によってはかえってかぶれが広がることがあります。くり返す場合は、原因をはっきりさせるために受診をおすすめします。
よくある質問
かぶれている間、紫外線対策はどうすればいいですか?
帽子・日傘・マスク・長袖などで、物理的に日光を避けてください。炎症がある肌に紫外線が当たると、赤みが長引いたり、治ったあとに色素沈着(茶色いしみ)が残りやすくなるためです。
子どもの日焼け止めも同じ選び方でいいですか?
基本は同じで、紫外線吸収剤不使用・無香料のものが使いやすいです。子どもは汗をかきやすく、こすって落ちやすいので、こまめに塗り直し、帰宅後はせっけんでやさしく落としてあげてください。
日焼け止めはしっかり落としたほうがいいですか?
はい。落としきれない日焼け止めが残ると、刺激や毛穴づまりの原因になります。ただ、ゴシゴシこすると肌のバリアが傷むので、製品に合った方法(せっけんで落ちるもの・クレンジングが必要なもの)で、やさしく落としてください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A かぶれ(確認日: 2026-10-01)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-01)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

