日焼けマシン(日焼けサロン)は肌に悪い?|紫外線の種類としわ・シミ・皮膚がんのリスク、赤くなったときの対処

日焼けマシン(日焼けサロン)は肌に悪い?|紫外線の種類としわ・シミ・皮膚がんのリスク、赤くなったときの対処
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月25日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「日焼けサロンなら肌に優しく焼けると聞いた」「海に行く前にマシンで下地を作っておけば、日焼けしにくくなる?」。日焼けマシンについては、こうした誤解がよく聞かれます。マシンの紫外線が皮膚にどう働くのか、使ったあとに肌トラブルが出たときの対処とあわせて整理します。

目次

日焼けマシンの紫外線とは(仕組み)

地上に届く紫外線には、主にUVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)があります。UVBは皮膚の浅いところで強く働き、赤くヒリヒリする日焼け(サンバーン)の主な原因です。UVAは皮膚の深いところ(真皮)まで届き、メラニンを増やして肌を黒くするほか、肌の弾力を支えるコラーゲンなどを傷めて、しわやたるみの原因になります。

日焼けマシンの多くは、UVAを中心に照射して、赤くなりにくく黒く焼けるように作られています。「赤くならない=肌に優しい」と受け取られがちですが、実際には、目に見えにくい深いところのダメージが積み重なります。国際がん研究機関(IARC)は、日焼けマシンなどの人工的な日焼け装置を、発がん性がある分類に位置づけています。

SKIN STRUCTURE — CROSS SECTION 表皮(バリアの層・約0.2mm) 真皮(弾力を支える層) 皮下組織(脂肪の層) 毛穴(毛包) 皮脂腺皮脂を分泌して肌を保護 汗腺汗をつくる 表皮の奥でつくられたメラニンが、表面にシミとして見える
紫外線を浴びると、皮膚の奥でメラニンが増えて肌が黒くなります。UVAは真皮まで届き、コラーゲンを傷めます図: あび皮膚科メディア編集部作成(イメージ図であり、実際の構造を簡略化しています)

肌への影響と見分け方

時期 起こりうること 特徴
使った当日〜数日 赤み・ヒリヒリ・水ぶくれ(日焼け) 長時間・短い間隔の利用、肌の白い方で起こりやすい
使った当日〜数日 かゆみを伴うブツブツ 光で出る発疹、薬や化粧品と光の組み合わせによるかぶれなど
数か月〜数年 シミ、くすみ、しわ、たるみ、皮膚のごわつき 光老化。浴びた量に応じて積み重なる
数年〜数十年 皮膚がん(メラノーマなどを含む)のリスク上昇 若いうちから繰り返し使うほど影響が大きいとされる

飲み薬や塗り薬の中には、紫外線に当たると皮膚炎を起こしやすくするもの(光線過敏を起こす薬)があります。薬を使っている方は、使う前に処方した医師や薬剤師に確認してください。

「下地作り」で日焼けを防げる?

マシンで先に黒くしておけば海や山で焼けにくくなる、という考え方がありますが、マシンで作った小麦色の肌が防いでくれる紫外線の量はわずかで、日焼け止めの代わりにはなりません。下地作りのために浴びた紫外線そのものが、光老化や皮膚がんのリスクに加わります。屋外で過ごすときは、日焼け止め・帽子・衣服で紫外線を防ぐのが基本です。

赤くなったときの対処・治療

使ったあとに赤み・ヒリヒリが出た場合は、太陽による日焼けと同じように対処します。

  1. 冷やす。流水や濡らしたタオルで、ほてりが落ち着くまで冷やします。
  2. こすらない、刺激の強いスキンケアを控える。ピーリングやスクラブ、アルコールの多い化粧水は避けます。
  3. 水分をとる。範囲が広い日焼けでは、体の水分が失われやすくなります。
  4. 水ぶくれは破らない。
  5. 赤みが落ち着くまでは、マシンも日光も避けます。

皮膚科では、炎症を抑える塗り薬や、水ぶくれがあればやけどに準じた治療を行います。日焼けのあとにシミが気になる場合は、まず紫外線を避けることが前提になります。

診察室でよく聞かれる質問

Q. 何回くらいなら大丈夫ですか?

A. 「この回数までなら安全」という線はありません。紫外線のダメージは浴びた量に応じて積み重なるため、使う回数が少ないほどリスクは小さくなります。

Q. もう何年も使ってきました。何をすればいいですか?

A. これからの紫外線を減らすことが、いちばん役に立ちます。そのうえで、急に大きくなるほくろ、形がいびつなほくろ、治らない傷のようなできものがないか、ときどき全身をチェックしてください。気になるものがあれば、皮膚科で見せていただければダーモスコピー(拡大鏡)で確認できます。

Q. 小麦色の肌に見せたいときは、ほかに方法はありますか?

A. 紫外線を使わない方法として、肌の表面だけを着色するセルフタンニング剤があります。かぶれることがあるので、初めて使うときは腕の内側などで試してからにしてください。

受診の目安

  • 水ぶくれができた、痛みが強い、範囲が広い
  • 発熱、寒気、だるさ、吐き気を伴う
  • かゆいブツブツが広がる、顔が腫れる
  • 新しく出たほくろや、形・色・大きさが変わってきたほくろがある

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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