粉瘤の手術費用はいくら?保険適用の目安と内訳をわかりやすく解説

粉瘤の手術費用はいくら?保険適用の目安と内訳をわかりやすく解説
DERMATOLOGY GUIDE | DERMATOLOGIC SURGERY
更新日: 2026年10月6日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

粉瘤(アテローム)の摘出手術は、医学的な治療として行われる場合、健康保険が適用されます。手術費用は全国共通の診療報酬制度で決まっており、「体のどこにあるか(露出部かどうか)」と「大きさ」によって変わります。

3割負担の場合、手術代そのものはおおむね4,000円台〜1万円台前半が一般的な目安です。これに初診料・病理検査代・薬代などが加わるため、トータルではおおむね1万円前後〜2万円弱を見込んでおくと安心です。

※本記事の金額は診療報酬に基づく一般的な目安であり、診療報酬改定や個々の診療内容によって変わります。当院の手術代の目安は3割負担で約8,000円を想定しています(確定した費用表は開業後にご案内します)。

粉瘤という病気そのものについては(関連記事: 粉瘤(アテローム)とは?原因・症状・治療法を解説|自然には治らない皮膚のできもの)をご覧ください。

目次

なぜ保険適用になるのか

EPIDERMOID CYST — CROSS SECTION 開口部(黒い点に見える) 袋のような壁(嚢腫壁・これが残ると再発) 中に角質・皮脂がたまり、少しずつ大きくなる 皮膚の表面 袋を残さず取り除くのが手術の目的
粉瘤(アテローム)の断面イメージ図。手術は袋(嚢腫壁)ごと摘出します。費用は部位とサイズで決まります図: あび皮膚科メディア編集部作成(イメージ図であり、実際の構造を簡略化しています)

粉瘤は「美容目的の除去」ではなく、放置すると増大や炎症(化膿・痛み)を起こしうる疾患であり、その治療として行う摘出手術は保険診療の対象です。見た目には小さくても、医師が治療の必要性を認めた手術であれば保険が適用されます。

「小さいから」「痛くないから」という理由で自由診療になるわけではありません。費用面のハードルは思ったより低いことが多いので、しこりが気になっている方は一度診察でご相談ください。

サイズ・部位別の一般的な目安(3割負担・診療報酬に基づく一般論)

皮膚・皮下腫瘍の摘出手術の費用は、診療報酬上「露出部(顔・首・肘から先・膝から下など、日常的に露出する部位)」と「露出部以外(体幹・お尻など)」に分かれ、さらに大きさで区分されています。

3割負担の場合の手術代のおおよその目安は次のとおりです(手術代のみ。初診料・検査代等は含みません)。

部位 大きさ 手術代の目安(3割負担)
露出部(顔・首・手足の先など) 2cm未満 約5,000〜6,000円
露出部 2〜4cm 約1万円〜1万2,000円
露出部 4cm以上 約1万3,000円〜1万5,000円
露出部以外(背中・お尻など) 3cm未満 約4,000〜5,000円
露出部以外 3〜6cm 約9,000円〜1万1,000円
露出部以外 6cm以上 約1万2,000円〜1万4,000円

※診療報酬点数に基づく概算の幅で示しています。診療報酬は改定されるため、受診時点の正確な金額は医療機関にご確認ください。1割負担の方はおおむね上記の3分の1程度になります。

費用に含まれるもの・別途かかるもの

手術当日の窓口負担は「手術代」だけではありません。一般的に次のような費用が加わります。

  • 初診料・再診料: 初めての受診時は初診料、経過の通院では再診料がかかります。
  • 病理検査代: 摘出した組織は、診断確定のために病理検査へ提出するのが一般的です。3割負担で数千円程度が目安です。
  • 薬代: 抗菌薬・痛み止めなどが処方された場合、院外薬局での支払いが別途かかります。
  • 術後の通院費用: 傷のチェックや抜糸のための再診料・処置料がかかることがあります。

これらを合計すると、初診当日に手術まで行った場合の窓口負担はおおむね1万円前後〜2万円弱に収まることが多い、というのが一般的な目安です。

費用が高くなる主なケース

  • 粉瘤が大きい: 診療報酬の区分が上がるため手術代が高くなります。放置して大きくなるほど費用負担も増えやすい、という点は知っておきたいポイントです。
  • 露出部にある: 同じ大きさでも、顔や首などの露出部は露出部以外より高い区分が設定されています。
  • 炎症を起こしている: 炎症性粉瘤では、先に切開排膿の処置を行い、後日あらためて根治手術を行う2段階の治療になることがあり、その分の処置料・通院費用がかかります。腫れて痛む粉瘤の対応は(関連記事: 粉瘤が腫れた・痛いときはどうする?炎症性粉瘤の対処法と受診の目安)をご覧ください。
  • 複数個ある: 個数分の手術費用がかかります(同日にまとめて取れるかは診察で判断します)。

なお、費用は術式(くり抜き法・切開法)そのものよりも部位と大きさで決まる部分が大きいのが保険診療の特徴です。術式の違いは(関連記事: 粉瘤の手術方法とは?くり抜き法と切開法の違い・選び方を皮膚科医が解説)で解説しています。

当院の費用について

当院は2027年につくばエリアでの開業を予定しています。粉瘤の手術代は3割負担で約8,000円程度を目安とする予定です(大きさ・部位により変わります)。確定した費用表は開業後にこのページでご案内します。

保険診療のため、手術費用の基本的な水準は本記事の一般的な目安と同じ制度に基づきます。条件が合えば受診当日の手術にも対応できる体制を目指していますが、診察の結果、当日の手術に対応できない場合があります。即日手術の条件は(関連記事: 粉瘤は即日手術できる?当日対応の条件・流れ・費用の目安を解説)をご覧ください。

よくある質問

Q1. 高額療養費制度は使えますか?

粉瘤の日帰り手術の自己負担額は、通常、高額療養費制度の上限に達しないことがほとんどです。ただし同じ月に他の医療費が多くかかっている場合は対象になる可能性があるため、ご加入の健康保険にご確認ください。

Q2. 医療費控除の対象になりますか?

治療として受けた粉瘤手術の自己負担分は、一般に医療費控除の対象となる医療費に含まれます。年間の医療費の合計が基準を超える場合は確定申告をご検討ください。詳細は税務署・国税庁の案内をご確認ください。

Q3. 生命保険・医療保険の給付金は出ますか?

ご契約内容によっては、日帰り手術が給付の対象になる場合があります。手術名(皮膚腫瘍摘出術など)が分かる書類が必要になることが多いため、ご加入の保険会社にご確認ください。診断書等の文書料は別途かかります。

Q4. 保険証を忘れた場合はどうなりますか?

一般的には、いったん全額(10割)をお支払いいただき、後日保険証の確認により差額を精算する取り扱いが多いです。

Q5. クレジットカードは使えますか?

支払い方法(クレジットカード等への対応)は開業時にご案内します。

関連ページ

参考情報

  • 厚生労働省 診療報酬点数表(皮膚・皮下腫瘍摘出術に関する項目)
  • 公益社団法人日本皮膚科学会の一般向け情報(皮膚のできものに関する解説)
  • 公益社団法人日本形成外科学会の一般向け情報(粉瘤の治療に関する解説)

※本記事の金額はすべて診療報酬に基づく一般的な目安です。実際の費用は診療内容・診療報酬改定により変わります。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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