「気になるほくろを、できれば今日のうちに取ってしまいたい」──そうしたご要望に対し、当院では診察とダーモスコピーによる診断を行ったうえで、条件が合えば初診当日の切除に対応する方針です。予約なしでの受診にも対応する予定です。
ただし、すべてのほくろが当日除去できるわけではありません。診察の結果、当日の手術に対応できない場合があります。特に、悪性(皮膚がん)の可能性が疑われるほくろについては、その場で削り取るのではなく、病理検査による診断を優先する方針です。これは遠回りに見えて、安全のために欠かせない手順です。
ほくろ除去の方法全般(切除・レーザーの違い、保険と自由診療の区分など)は、別記事で詳しく解説しています(関連記事: ほくろ除去の方法とは?切除とレーザーの違い・保険適用・費用の目安を解説)。
早めの受診をおすすめする状態(受診の目安)
「即日で取れるかどうか」以前に、次のような変化があるほくろは、除去の希望の有無にかかわらず早めの受診をおすすめします。
- 短期間で大きくなってきた
- 形がいびつになってきた、色むらが出てきた
- 出血する、じゅくじゅくする、かさぶたを繰り返す
こうした変化は診察での確認が必要です(関連記事: ほくろと皮膚がんの違いとは?見分けるポイントと検査・受診の目安)。
即日で対応できる主なケース
一般的に、初診当日の切除が検討しやすいのは次のような条件がそろった場合とされています。実際の適応は医師の診察によります。
- 診察・ダーモスコピーで良性と判断できる
- 大きさが小さく、単純な切除やくり抜きで対応できる
- 出血リスクの高いお薬(抗凝固薬など)の内服等、事前調整が必要な事情がない
- 当日の手術枠・診療状況に余裕がある
当院では、おおむね1時間以内で終えられる切除を当日対応の目安とし、10cmを超えるような大きな腫瘍や難しい部位は後日のご案内となる場合があります。
当日対応が難しい主なケース
正直にお伝えすると、次のような場合は当日の除去を行わないか、慎重に判断することが一般的です。
悪性の可能性が疑われる場合
ダーモスコピーなどで悪性が否定しきれない場合は、当日にレーザーなどで削ることはせず、病理検査で診断を確定させることを優先します。診断がつく前に組織を蒸散させてしまうと、悪性かどうかを確認する手がかりが失われてしまうためです。
大きい・深い・部位的に難しい場合
大きなほくろ、深さのあるほくろ、まぶたの際・唇・鼻など手術の難易度が高い部位では、切除のデザインや再建の検討が必要となり、後日の予定手術としてご案内することがあります。形成外科的な対応や高次医療機関への紹介が適切なケースもあります。
体調やお薬の事情がある場合
抗凝固薬・抗血小板薬を内服中の方、体調不良の方、コントロール不良の持病がある方などは、安全のため事前の調整や確認を優先する場合があります。
診療状況による場合
当日の手術枠が埋まっている場合など、医学的な問題がなくても後日のご案内になることがあります。
受診から除去までの当日の流れ
当日対応となった場合の一般的な流れは次のとおりです。
- 受付・問診(気になるほくろの経過、既往歴・内服薬の確認)
- 診察・ダーモスコピーによる診断
- 除去方法・リスク・費用の説明と同意
- 局所麻酔のうえ切除(小さなものでは麻酔から手術終了まで10〜20分程度が一般的な目安)
- 止血・保護、術後の注意点の説明
- 必要に応じて後日、抜糸・経過確認のため通院
麻酔の注射時にチクッとした痛みはありますが、麻酔が効いたあとの痛みは感じにくくなるのが一般的です(感じ方には個人差があります)。
病理検査に出す方針
切除やくり抜きで取り除いたほくろの組織は、病理検査(顕微鏡での組織診断)に提出し、良性であることを確認する方針が一般的であり、当院では全例病理検査に提出する方針です。見た目で良性と考えられたほくろでも、病理検査まで行うことで診断の確実性が高まります。検査結果は後日の外来やご連絡でお伝えする形が一般的です。
費用の目安
医学的な必要性があると判断された切除は保険診療の対象となり得ます。診療報酬に基づく一般的な目安として、3割負担での手術費用は部位・大きさによりおおむね数千円〜2万円程度の幅があり、初診料・病理検査費用・薬代などが加わります。美容目的の除去は自由診療(全額自己負担)となり、料金は医療機関ごとに異なります。当院では、開院後の保険適用の切除の目安を3割負担で約8,000円と見込んでいます(自由診療の料金は開業時にご案内します)。自由診療の治療に関する記述は一般的な説明であり、当院での提供を示すものではありません。
術後の注意・通院
- 当日は激しい運動・飲酒・長時間の入浴を避けるようご案内するのが一般的です
- 創部は指示された方法で保護し、こすらないようにしてください
- 縫合した場合は、部位に応じて術後およそ1〜2週間で抜糸を行うのが一般的です
- 強い痛み・出血・腫れ・膿など感染を疑う変化があれば、次の予約を待たず早めにご連絡ください(緊急受診の目安)
傷あとは時間とともに目立ちにくくなっていくことが多いものの、ゼロにはできません。紫外線対策やテーピングなど、経過に応じたケアをご案内します。
よくある質問
Q1. 予約なしで行っても、その日に取ってもらえますか?
診察・診断の結果と当日の診療状況によります。診察の結果、当日の手術に対応できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。当院では予約なしでも診察を受けていただける体制を予定しています。
Q2. 顔のほくろも即日で取れますか?
部位によります。顔は整容面への配慮が特に必要な部位のため、大きさや場所によっては後日の予定手術をご案内することがあります。
Q3. 車を運転して帰れますか?
局所麻酔による小手術のあとは、体調に問題がなければご自身で運転して帰られる方が多いです。当日の体調や手術内容により異なりますので、医師の指示に従ってください。
Q4. 仕事は休む必要がありますか?
小さなほくろの切除であれば、デスクワークなど負担の少ないお仕事は当日から可能な場合が多いとされます。手術部位や職種(激しい運動・水仕事など)によって異なるため、診察時にご相談ください。
受診方法
当院は開業準備中のため、現在はまだ診療・予約の受付を行っていません。受診方法・持ち物・アクセスは開業時にご案内します。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 一般向け情報(ほくろ・皮膚腫瘍の解説)
- 日本形成外科学会 一般向け情報(ほくろ・あざの解説)

