「新しいシャンプーにしてから頭がかゆい」「おでこの生え際がブツブツする」「首のうしろが赤くなった」。シャンプーは毎日使い、頭皮だけでなく、すすぎ湯と一緒に顔や首、背中にも流れます。そのため、合わないと頭皮以外の場所にも症状が出るのが特徴です。
シャンプーかぶれとは(仕組み)
シャンプーによる皮膚トラブルには、大きく2つのタイプがあります。
- 刺激によるもの(刺激性皮膚炎): 洗浄力の強い成分や、すすぎ残しが皮膚のバリアを弱めて起こります。誰にでも起こりうるもので、洗いすぎや熱いお湯でも悪化します
- アレルギーによるもの(アレルギー性接触皮膚炎): 香料、防腐剤(保存料)、一部の洗浄成分や植物エキスなどに、体質的に反応して起こります。少量でも出て、使うたびにくり返します
「天然由来」「植物エキス配合」の製品でも、かぶれは起こります。植物の成分にアレルギーを持つ方もいるため、自然派だから肌に優しいとは限りません。
症状・見分け
かぶれでは、製品が触れた場所・流れた場所に症状が出るのがポイントです。生え際、額、耳のうしろ、首すじ、まぶたなど、頭皮よりも皮膚の薄い場所の方が症状がはっきり出ることもあります。
| 考えられるもの | 症状・見た目 | ポイント |
|---|---|---|
| シャンプーかぶれ | 頭皮のかゆみ・赤み。生え際・首・耳のうしろにも | 製品を変えたタイミングと一致。やめると改善 |
| 脂漏性皮膚炎 | 黄色っぽいべたつくフケ、生え際・眉・小鼻の赤み | 製品と関係なくくり返す。カビ(真菌)が関与 |
| 乾燥によるかゆみ | 細かい白いフケ、つっぱり感 | 秋冬に悪化。洗いすぎで強くなる |
| ヘアカラーによるかぶれ | 染めて数時間〜2日後に強いかゆみ・腫れ | 顔が腫れることも。毛染めのたびに悪化 |
| 頭部白癬・アタマジラミ | 部分的な脱毛、強いかゆみ、虫や卵 | 子どもに多い |
同じ時期にヘアカラーやスタイリング剤を変えている場合は、そちらが原因のこともあります。最近変えたものをすべて書き出しておくと、原因を探す手がかりになります。
治療・セルフケア
- 原因と思われる製品をやめる: 以前に問題なく使えていた製品に戻すのが一番確実です
- 炎症を抑える塗り薬: 赤み・かゆみが強いときは、頭皮に塗りやすいローションタイプのステロイドなどを短期間使います。顔や首にはそれぞれ合った強さの薬を使い分けます
- 洗い方を見直す: ぬるめのお湯(38度前後)で、シャンプーは手で泡立ててから頭皮にのせ、指の腹でやさしく洗います。すすぎは洗う時間の2倍を目安に、生え際・耳のうしろ・えり足まで丁寧に流します
- トリートメントは頭皮につけない: 毛先を中心につけ、よく流します
原因をはっきりさせたい場合や、何度もかぶれをくり返す場合は、パッチテストで反応する成分を調べることができます。原因の成分が分かれば、製品の成分表示を見て避けることができます。
受診の目安
- 製品をやめて1週間ほどたっても良くならない
- ジュクジュクする、かさぶたが広がる
- 顔やまぶたが腫れる
- どの製品が原因か分からず、何度もくり返す
- 髪が部分的に抜けている
診察室でよく聞かれる質問
敏感肌用のシャンプーなら大丈夫ですか?
刺激が少なくなるよう作られていますが、すべての方に合うわけではありません。アレルギーは特定の成分に対して起こるので、原因の成分が入っていれば敏感肌用でもかぶれます。
しばらくシャンプーをしない方がいいですか?
洗わないと皮脂や汚れがたまり、かえってかゆみや脂漏性皮膚炎が悪化することがあります。原因の製品をやめたうえで、刺激の少ない製品でやさしく洗う方がよいです。
家族と同じシャンプーを使っていて、自分だけかぶれました
アレルギーは体質によって起こるため、同じ製品でも反応する人としない人がいます。家族が使えても、あなたに合わないことは十分にあります。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A かぶれ(確認日: 2026-10-08)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-08)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

