「お腹や太ももに、真ん中がへこんだ小さなつぶつぶができた」「陰部に白っぽいぶつぶつがある。性病だろうか」「子どもの水いぼが自分にもうつった気がする」。大人の水いぼは、場所によっては人に相談しにくく、受診をためらいがちです。正体が分かれば、治療はそれほど難しくありません。
水いぼ(伝染性軟属腫)とは(仕組み)
水いぼは、伝染性軟属腫ウイルスが皮膚の浅いところに感染してできる、小さなできものです。直径2〜5ミリほどの、つやのある肌色〜白っぽいぶつぶつで、真ん中が少しへこんでいるのが特徴です。中には、ウイルスを含む白い塊が入っています。
子どもでは、プールやお風呂でのタオルの共用、肌の触れ合いでうつることが多い病気です。大人では、次のような経路が多いとされています。
- 肌と肌が触れ合う機会: 性的な接触を含みます。この場合、下腹部、陰部、太ももの内側にできやすくなります
- ひげ剃り・ムダ毛処理: カミソリでウイルスを広げ、剃った範囲に点々と増えることがあります
- 子どもからの感染: 一緒に入浴する、抱っこするなど
- 肌のバリアが弱いとき: アトピー性皮膚炎がある人は、かいた手で広げやすくなります
大人で、数が非常に多い、顔にたくさんできるといった場合は、免疫の働きが弱っていないかを確かめることがあります。
症状・見分け
陰部やその周りにできるぶつぶつは、水いぼ以外にもいくつかあります。
| 考えられるもの | 特徴 |
|---|---|
| 水いぼ | つやのある小さな丸いぶつぶつ。真ん中がへこむ。かゆみはないか軽い |
| 尖圭コンジローマ | とがった、カリフラワーのような形のイボ。数が増え、くっつき合う |
| 毛のう炎 | 毛穴に一致した赤いぶつぶつや膿。ムダ毛処理のあとに多い |
| フォアダイス・真珠様陰茎小丘疹 | 正常な皮膚の構造で、病気ではない。うつらない |
| 性器ヘルペス | 痛みのある小さな水ぶくれやただれ |
見た目でおおよそ区別できますが、自己判断は難しいため、気になる場合は受診してください。
治療・セルフケア
取り除く治療が中心
- ピンセットで取る: 専用のピンセットで中身をつまみ出します。その場で取れるため、最も確実な方法です。数が多いときは、麻酔のテープを貼ってから行うこともあります
- 液体窒素で凍らせる: 数回の通院が必要になることがあります
子どもの水いぼは、自然に治るのを待つという考え方もあります。しかし大人の場合は、人にうつす可能性や、ひげ剃りなどで広がりやすいことを考えて、取り除くことが勧められます。
広げないための工夫
- 治るまで、できている場所の毛を剃らない: カミソリで皮膚に傷がつくと、そこからうつり広がるためです。どうしても処理するなら、肌に直接刃が当たらない電気シェーバーにしてください
- かかない、触らない
- タオルを共用しない
- パートナーにも見てもらう: 性的な接触でうつった可能性がある場合は、相手にもできていないか確認し、必要なら一緒に受診してください
受診の目安
- 真ん中がへこんだ小さなぶつぶつが、増えてきている
- 陰部やその周りにぶつぶつができて、何なのか分からない
- 周りが赤くなってかゆい、かいてしまう(湿疹を伴うと広がりやすくなります)
- 顔に多くできる、数が非常に多い
- 痛みのある水ぶくれやただれがある(ほかの病気のことがあり、早めに)
診察室でよく聞かれる質問
陰部の水いぼは、性病ですか?
水いぼは性的な接触でもうつりますが、それ以外の肌の触れ合いでもうつります。陰部にできたからといって、必ずしも性的な接触が原因とは限りません。ただ、ほかの性感染症が重なっていないかを確かめたほうがよい場合もあるため、心当たりがあれば診察のときに伝えてください。
取ったあと、また出てくることはありますか?
あります。取った時点でまだ見えないほど小さなものが、あとから出てくることがあるためです。数週間後にもう一度確認し、新しく出てきたものを取るのが一般的です。
温泉やジムのお風呂には入ってもいいですか?
お湯でうつることはほとんどありませんが、タオルや肌の直接の接触でうつる可能性があります。治るまでは、タオルを共用しない、できている部分を人に触れさせないことを心がけてください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A イボ・ミズイボ(確認日: 2026-10-13)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-13)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

