皮膚の病気で仕事は休むべき?帯状疱疹・とびひ・疥癬・ヘルペスなど病気別の目安と、食品・医療・介護職の注意点

皮膚の病気で仕事は休むべき?帯状疱疹・とびひ・疥癬・ヘルペスなど病気別の目安と、食品・医療・介護職の注意点
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月14日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「帯状疱疹と言われたけれど、明日は出勤していい?」「手にとびひがあるが、調理の仕事は続けられる?」。皮膚の病気は見た目で心配されやすく、職場への説明に困る方も多いです。ここでは病気ごとの目安を整理します。最終的な判断は、医師の意見と職場の決まりをあわせて行ってください。

目次

休むかどうかを決める考え方

  • 人にうつるか: うつる病気でも、うつり方(触れる・空気・しぶき)によって必要な対策が違います
  • 体調がつらいか: 熱、強い痛み、かゆみで眠れないなど、体がつらいときは、うつるかどうかに関係なく休んでよい状態です
  • 仕事の内容: 食べ物を扱う、体の弱い人と接する、子どもと接する仕事では、配慮が必要な範囲が広くなります

アトピー性皮膚炎、乾癬、じんましん、ニキビ、白斑などは人にうつりません。見た目だけで出勤を控えるよう求められることがあれば、医師に説明の文書を相談することもできます。

病気別の目安(症状・見分け)

病気 うつり方 仕事の目安
帯状疱疹 水ぶくれの中身に触れること。水ぼうそうにかかったことがない人には、水ぼうそうとしてうつることがある 患部を衣類やガーゼで覆えば働けることが多い。痛みが強い時期は休養を。妊婦・新生児・免疫の弱い人と接する仕事では、水ぶくれがすべてかさぶたになるまで配慮が必要
とびひ じゅくじゅくした部分に触れること 患部を覆えば働けることが多い。食品を扱う仕事では、手指に化膿した傷があるうちは調理を控えるのが一般的
単純ヘルペス(口唇ヘルペスなど) 水ぶくれに触れること 多くは休む必要なし。患部を触らない、タオルや食器を共用しない
疥癬 肌と肌が長く触れること、寝具など 治療を始めれば、通常は働けることが多い。介護・医療の仕事では、職場の感染対策の決まりに従う。角化型疥癬(重症型)は特別な対応が必要
水虫・たむし バスマットやスリッパなど 休む必要なし。足拭きマットやスリッパを共用しない
水いぼ・イボ 触れること 休む必要なし
手足口病・りんご病(大人) 咳やしぶき、便など 熱や関節の痛みがつらい間は休養を。妊婦と接する仕事では医師に相談を

麻しん(はしか)や風しん、水ぼうそうのように空気やしぶきで広がりやすい病気が疑われる場合は、受診の前に医療機関へ電話で相談してください。待合室での感染を防ぐためです(関連記事: 発熱を伴う発疹)。

働きながら治すためのセルフケア

  • 患部を覆う: ガーゼや衣類で覆い、ほかの人や物に直接触れないようにします
  • 触ったら手を洗う: 薬を塗ったあとや、つい患部に触れたあとは、石けんで手を洗ってください
  • タオル・食器を共用しない: 職場の共用タオルは避け、ペーパータオルを使いましょう
  • 治療を途中でやめない: 見た目がよくなっても、処方された日数は薬を続けてください。早くやめると再び広がり、休む日数がかえって増えることがあります

職場への説明が必要なとき

出勤の可否や必要な配慮について、医療機関で診断書を書いてもらうことができます。診断書は保険がきかない自費の書類で、費用は医療機関ごとに異なります。職場から決まった書式を渡されている場合は、受診時に持参してください。

受診の目安

  • 人にうつる病気かどうか、自分では分からない発疹がある
  • 帯状疱疹が疑われる(片側にピリピリした痛みと水ぶくれ): 治療は早く始めるほどよいため、早めに受診してください
  • 食品・医療・介護・保育の仕事をしていて、手や顔に発疹やじゅくじゅくした傷がある
  • 家族や職場の同僚にも、同じようなかゆみや発疹が出ている
  • 発熱を伴う発疹(受診前に電話で相談を)

診察室でよく聞かれる質問

帯状疱疹は職場の人にうつりますか?

帯状疱疹として人にうつることはありません。ただし、水ぼうそうにかかったことがない人には、水ぶくれの中身から水ぼうそうとしてうつることがあります。患部を覆っていれば、同じ職場で働くことは多くの場合問題ありません(関連記事: 帯状疱疹はうつる?)。

疥癬と診断されました。職場や家族にはどう伝えればいいですか?

疥癬は長い時間肌が触れることでうつり、ふつうの会話や短い接触ではうつりにくい病気です。一緒に暮らす家族や、介護などで体に触れる機会が多い人は、症状がなくても受診して確認することがあります。職場では、介護・医療の現場であれば感染対策の担当者に伝えてください(関連記事: 疥癬とは)。

見た目が気になるので、治るまで休みたいのですが。

うつらない病気であれば、休むかどうかはご自身の体調と気持ちで決めてかまいません。ただ、見た目は治療で早く落ち着くことが多いので、まずは受診して治療を始めることをおすすめします。

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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