DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
「これで園を休ませるべきか」「プールに入れていいのか」——子どもの皮膚トラブルで、保護者の方がいちばん困るのがここです。園や学校の規定は施設ごとに細かい違いがあり、ネットの情報も食い違います。ただ、考え方の軸は共通しています。その軸を知っておけば、園への連絡も、受診したときの相談もしやすくなります。
目次
判断の軸は3つだけ
- 1. 学校保健安全法で出席停止が決まっている病気か — みずぼうそう・麻疹・風疹などは、病気ごとに登校できる時期の基準が定められています。医師の判断と学校の指示に従います
- 2. 接触でうつる状態か — 皮膚の病気の多くは、触れることでうつります。逆に言えば、患部を衣服やガーゼで覆えていれば、登園・登校できることが多いということです
- 3. 集団生活に支障がないか — かゆみで眠れていない、発熱している、痛みで動けない、という場合は、うつるかどうかとは別に休ませてあげてください
この3つで整理すると、下の表のようになります。ただし最終的な扱いは園・学校の規定と主治医の判断が優先します。表は「話をする前に知っておくと役立つ目安」として見てください。
病気別の目安
| 病気 | 登園・登校 | 目安 | プール |
|---|---|---|---|
| とびひ(伝染性膿痂疹) | 状態による | 患部を覆えていれば可とされることが多い。じくじくして覆えない、広い範囲なら休む | 治るまで控える |
| 水いぼ(伝染性軟属腫) | 可 | 休ませる必要はありません | 入ってよい。ただしタオル・浮き輪・ビート板の共用は避ける |
| みずぼうそう(水痘) | 出席停止 | すべての発疹がかさぶたになるまで | 治癒後 |
| 麻疹(はしか)・風疹 | 出席停止 | 解熱後・発疹消失後の基準が定められています | 治癒後 |
| 手足口病・りんご病 | 可(元気なら) | 発疹が出た頃には感染力のピークを過ぎていることが多い | 元気なら可とされることが多い |
| アタマジラミ | 可 | 駆除を始めていれば休む必要はありません | タオル・帽子の共用を避ける |
| 白癬(たむし・しらくも) | 可 | 治療を始めていれば可。格技・水泳は患部を覆えるまで控える | 治療開始まで控える |
| 疥癬 | 治療開始まで休む | 治療を始めれば登園・登校できるとされます | 治療開始まで控える |
| あせも・湿疹・アトピー | 可 | うつりません | 可。入ったあとは洗い流して保湿を |
「うつる病気」に見えて、うつらないもの
園で指摘されて受診される方の中には、そもそも人にうつらない病気も少なくありません。あせも、乾燥による湿疹、よだれかぶれ、虫刺されのあと、円形脱毛症、いちご状血管腫——いずれも他の子にうつることはありません。
とはいえ、集団生活では「うつらない」と分かってもらうことが必要になります。診断がついたら、園に伝える一言まで受診時に相談しておくと、やりとりが早く済みます。
診察室でよく聞かれる質問
| 質問 | 答え | 理由 |
|---|---|---|
| 登園許可証は必要? | 園によります。まず園に確認を | 法律で一律に決まっているわけではなく、施設ごとの規定だからです |
| とびひ。プールは? | 治るまで控える | 水を介してというより、水着・タオル・肌の接触でうつるため |
| 水いぼでプールを断られた | 入ってよいという考え方が共有されています | プールの水でうつるものではないため(関連記事: 水いぼ)。園と行き違いがあれば受診時にご相談ください |
| 兄弟にうつさないためには? | タオルを分ける・患部を覆う・爪を短く | 家庭内で最も多い経路は、共用のタオルとかいた手指だからです |
| 薬を塗れば翌日から行ける? | 病気による | 疥癬や白癬は治療開始が区切りになりますが、とびひは患部の状態が区切りになるためです |
受診の目安
- すぐに受診 — 発熱を伴って発疹が広がる/唇・目・陰部など粘膜にも症状が出た/機嫌が悪くぐったりしている
- 早めに受診 — じくじくした部分が1日で広がる、黄色いかさぶたが増える(とびひが広がっているサインです)
- 受診 — 園・学校から指摘された/登園の可否を判断してほしい/治療を始めたのに悪化する
- 夜間や休日に判断に迷うときは、子ども医療電話相談(#8000)や救急相談(#7119)が利用できます
あび皮膚科クリニックは2027年の開業を予定しています。開業のお知らせやご質問・ご意見は、お問い合わせフォームからお寄せいただけます。
関連ページ
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参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A とびひ(確認日: 2026-09-14)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A イボ・ミズイボ(確認日: 2026-09-14)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

