「足の皮がズルッとむけるパックを使ってみたい」「使ったあと、むけすぎてヒリヒリする」。足裏ピーリングは手軽で人気がありますが、皮膚科では、使ったあとに受診される方も少なくありません。仕組みと、使ってよい足・使わないほうがよい足を知っておくと安心です。
足裏の角質が厚くなる仕組みと、ピーリングの働き
足の裏の皮膚は、体重を支えるため、もともと体の中でいちばん角質が厚い場所です。さらに、歩くときの圧力やこすれが続くと、皮膚は自分を守るために角質を厚くします。これが、かかとのガサガサやタコの正体です。
ピーリングパックには、酸(フルーツ酸やサリチル酸など)が含まれていて、角質どうしをつなぐ結びつきをゆるめます。そのため、数日〜1週間ほどたつと、古い角質が大きくはがれ落ちます。
使ってよい足・向かない足(見分け)
| 足の状態 | ピーリング | 理由 |
|---|---|---|
| かゆみ・赤みのない、乾いたガサガサ | 使ってもよい | 見た目の角質が取れて、なめらかになる |
| かゆい・皮がむける・小さな水ぶくれがある | 使わない | 水虫の可能性。ピーリングでは治らず、検査もしにくくなる |
| かかとがひび割れている・傷がある | 使わない | 酸がしみて痛み・赤みが強くなる |
| 湿疹・赤みがある | 使わない | 刺激で湿疹が悪化する |
| 糖尿病・血流の病気がある | 使わない | 傷が治りにくく、気づかないうちに悪化することがある |
| 痛い一点の硬いしこり(魚の目) | 向かない | 芯が残るので、パックでは取りきれない |
とくに見落とされやすいのが、角質が厚くなるタイプの水虫です。かゆみが少なく、かかとや足裏全体がガサガサになるだけのことがあり、「ただの乾燥」と思われがちです。ピーリングで一時的にきれいになっても、水虫の菌は残っているので、また同じように厚くなります。
治療・セルフケア(使うときの注意と、その後のケア)
- 使う前に、足をよく見る: かゆみ・赤み・ひび割れ・傷がないことを確かめる
- 説明書の時間を守る: 長く付けるほど効くわけではなく、刺激が強くなるだけ
- むけている途中の皮を無理にはがさない: 引っぱると、まだはがれる準備ができていない皮膚まではがれて、赤くヒリヒリするため
- むけたあとは保湿する: 新しく出てきた皮膚は薄く乾燥しやすい。ワセリンや尿素の入っていない保湿剤から始めると、しみにくい
- 頻度は控えめに: 続けて何度も使うと、皮膚が薄くなりすぎて痛みが出る
角質が厚くなる根本の原因は、靴の圧迫や歩き方、乾燥です。合わない靴を見直し、ふだんから保湿を続けるほうが、ピーリングを繰り返すより長持ちします。硬くなりかけたら、お風呂上がりに尿素入りの保湿剤を塗るのも効果的です(ひび割れがない場合)。
受診の目安
- ピーリングのあと、赤み・ヒリヒリ・痛みが数日続く
- 皮がむけたあとに、じくじくしたり、腫れて熱をもったりしてきた
- かゆみ、小さな水ぶくれ、指の間の皮むけがある(水虫の可能性)
- 保湿を続けても、かかとのガサガサが良くならない
- 歩くと痛い硬いしこりがある
- 糖尿病があり、足に傷や色の変化がある
診察室でよく聞かれる質問
ピーリングで水虫も取れますか?
取れません。水虫の菌は角質の中に住んでいるので、表面がはがれても残った角質にいて、また増えます。水虫は抗真菌薬(カビの薬)で治療します。ピーリングを使ったあとだと、検査で菌が見つけにくくなることもあるので、気になる方は使う前に受診してください。
軽石や角質削りとどちらがいいですか?
どちらも、やりすぎると皮膚を傷つけて、かえって厚くなります。使うなら、お風呂で皮膚がやわらかいときに軽くなでる程度にし、そのあと保湿してください。削るより、保湿でやわらかく保つほうが基本です。
子どもや妊娠中でも使えますか?
子どもの足は角質が薄く、ピーリングは必要ないことがほとんどです。妊娠中は製品の説明書の注意に従い、肌が敏感になっている時期なので控えめにしてください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむし)(確認日: 2026-10-17)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-17)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

