BCG接種後の腫れ・膿は大丈夫?正常な経過と、すぐ連絡すべき「コッホ現象」の見分け方・家でのケア

BCG接種後の腫れ・膿は大丈夫?正常な経過と、すぐ連絡すべき「コッホ現象」の見分け方・家でのケア
DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
更新日: 2026年10月9日執筆: あび皮膚科クリニック編集部医師紹介

「BCGの跡がぶつぶつと膿んできた」「これって化膿していない?」「わきの下にしこりができた」。BCGは、はんこ注射(管針法)で9本の針の跡が2か所、合計18個の小さな跡がつく予防接種です。跡の変化が大きいので、心配になる保護者の方は多いのですが、多くは予定どおりの経過です。

目次

BCGの跡が腫れる仕組み

BCGは、結核を防ぐために、毒性を弱めた菌を皮膚に接種するワクチンです。体がこの菌に反応して免疫をつくる過程で、針の跡に小さな赤い盛り上がりや膿ができます。これは「免疫がつきつつある」反応であり、ばい菌が入って化膿したのとは違います。

正常な経過と、注意が必要な反応

時期 正常な経過
接種直後〜10日ごろ 跡は目立たない
10日〜2週間ごろ 針の跡がポツポツと赤く盛り上がってくる
4週間前後 赤みと盛り上がりが最も強くなり、小さな膿をもつこともある
その後〜3か月ごろ かさぶたになって落ち、小さな跡が残る

一方、次のような反応は連絡・受診が必要です。

  • コッホ現象: 接種してから10日以内(多くは数日以内)に、針の跡が赤く腫れたり、膿をもったりする反応です。すでに結核菌に感染している可能性を示すことがあるため、接種した医療機関か、お住まいの市区町村の担当窓口にすぐ連絡してください。多くは2〜4週間で落ち着きますが、結核に感染していないかを確かめる必要があります
  • わきの下・首のリンパ節の腫れ: 接種した側のわきの下に、しこりのような腫れが出ることがあります。小さいものは自然に治まることが多いですが、大きくなる、赤くなる、膿が出る場合は受診してください
  • 跡が大きくただれる・膿が長く続く: 正常の範囲を超えている可能性があります

家でのケア

基本は何もしないことです。理由は、跡の反応は体が自分で治していく過程で、手を加えるとかえって長引くためです。

  • 膿をしぼらない・つぶさない: 跡が大きくなったり、ばい菌が入ったりする原因になります
  • 絆創膏やガーゼで覆わない: 蒸れて治りが遅くなることがあります。膿が服につくのが気になるときは、ゆるくガーゼを当てる程度にします
  • お風呂は普段どおりでよい: こすらずに洗い、やさしく水気を拭き取ります
  • 塗り薬は自己判断で塗らない: 消毒薬や抗菌薬の軟膏は通常必要ありません

受診の目安

  • 接種から数日〜10日以内に、針の跡が赤く腫れた・膿をもった(コッホ現象の疑い)
  • わきの下や首のしこりが大きくなる、赤くなる、破れて膿が出る
  • 接種から3か月以上たっても、じくじくや膿が続いている
  • 跡のまわりの赤みが広がり、熱をもっている、発熱がある

連絡先に迷うときは、まず接種を受けた医療機関へ。夜間に高い熱やぐったりした様子があれば、#8000(子ども医療電話相談)も利用できます。

診察室でよく聞かれる質問

跡が全く出ません。もう一度受けるべきですか?

跡がはっきりしないこともあります。現在は、跡が出なかったことを理由に再接種することは一般的ではありません。気になる場合は接種した医療機関に相談してください。

膿がパジャマについてしまいます

膿がつくこと自体は問題ありません。気になるときは、ゆるくガーゼを当てて、蒸れないようにこまめに替えてください。テープで密閉するのは避けます。

跡はずっと残りますか?

小さな跡が残ることが多いですが、成長とともに目立たなくなっていきます。まれに跡が盛り上がること(ケロイド)があるので、盛り上がってきたら皮膚科でご相談ください。

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参考情報

本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

アマデアル亜琵医師(日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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