「子どもの体に発疹が出たけれど、小児科と皮膚科のどちらに連れて行けばいいかわからない」「湿疹がなかなか治らないのは、行く科が違うから?」「夜中に急に発疹が出たら、どうしたらいい?」。お子さんの肌のトラブルは、受診先に迷いやすいものの代表です。この記事では、症状ごとの受診先の目安を解説します。
小児科と皮膚科の違い(得意なこと)
小児科は、子どもの体全体を診る診療科です。熱や感染症、成長・発達、予防接種まで幅広く扱い、発疹が全身の病気のサインであるかどうかを判断することを得意としています。
皮膚科は、年齢を問わず皮膚・髪・爪を専門に診る診療科です。発疹の種類を見分けること、塗り薬の選び方や塗り方の指導、皮膚の処置(イボの治療、できものの切除など)を得意としています。
どちらが上ということはなく、症状の中心が「体全体」にあるか「皮膚」にあるかで選ぶのが基本の考え方です。
症状別・受診先の目安
| 症状 | まず相談する科 | 理由・考えられるもの |
|---|---|---|
| 発疹+発熱 | 小児科 | 突発性発疹・手足口病・溶連菌感染症・水ぼうそう・はしかなど、ウイルスや細菌による全身の感染症が多いため(関連記事: 突発性発疹/手足口病) |
| 発疹+せき・鼻水・下痢・ぐったり | 小児科 | 体全体の病気の一部として発疹が出ていることがあるため |
| 熱がなく、かゆい湿疹・カサカサ | 皮膚科 | 乳児湿疹・アトピー性皮膚炎・乾燥による湿疹など。塗り薬の選び方と塗り方が治療の中心になる(関連記事: 子どものアトピー性皮膚炎) |
| じくじく・黄色いかさぶたが広がる | 皮膚科(小児科でも可) | とびひの可能性。皮膚の処置と薬の選択が大切(関連記事: とびひ) |
| 水いぼ・イボ | 皮膚科 | 取るかどうか、どう治療するかの判断と処置が必要なため(関連記事: 水いぼ) |
| あざ・ほくろ・できもの | 皮膚科 | 見分けに拡大鏡での観察などが必要なため(関連記事: あざの種類) |
| やけど・すり傷 | 皮膚科(範囲が広い・深いときは救急) | 傷の深さの判断と処置が必要なため(関連記事: やけどの応急処置) |
| 食べたあとのじんましん | 小児科(アレルギーを診る医療機関) | 食物アレルギーの検査と、今後の食事の指導が必要なため(関連記事: 食べ物と蕁麻疹) |
「治らない湿疹」は、皮膚科で塗り方を見直すと良くなることが多いものです。薬の量が足りない、塗る期間が短いといった理由で治りきらないことがあるためです(関連記事: 塗り薬が効かないと感じたら)。
受診するときに準備しておくとよいこと
- 症状が出たときの写真 — 発疹は時間とともに変わるため、いちばんひどいときの写真があると診断の助けになる
- いつから・どこから始まったか、広がり方
- 熱や体調の変化、保育園・学校で流行している病気
- 使っている薬・塗り薬・保湿剤(実物か写真)
- 新しく始めた食べ物・洗剤・スキンケア用品
診察室でよく聞かれる質問
| 質問 | 答え | 理由 |
|---|---|---|
| 赤ちゃんでも皮膚科を受診できますか? | 受診できます | 皮膚科は年齢を問わず皮膚を診る科だからです。乳児湿疹やおむつかぶれも皮膚科で相談できます |
| 小児科でもらった塗り薬で治らないときは? | 皮膚科に相談してみてください | 別の病気の可能性や、薬の強さ・塗り方の見直しで良くなることがあるためです。いまの薬を持参すると話が早く進みます |
| 発疹があると保育園・学校を休む必要がありますか? | 病気によって違います | うつる病気かどうか、医師の判断が必要なものがあります(関連記事: 学校・園を休む皮膚の病気) |
急いで受診が必要なサイン
- すぐに救急へ(119番) — 発疹とともに、息苦しさ・ゼーゼーする・顔や唇の腫れ・くり返し吐く・ぐったりしている(アナフィラキシーの可能性)
- すぐに受診を — 押しても消えない赤紫の点状の発疹が広がり、熱がある・元気がない
- すぐに受診を — 高熱が5日以上続き、目の充血・唇の赤み・手足の腫れがある(川崎病の可能性)(関連記事: 川崎病)
- 早めの受診を — 唇や口の中・目がただれる、皮膚がむける(重い薬疹などの可能性)
夜間や休日に受診するべきか迷ったときは、子ども医療電話相談(#8000)に電話すると、看護師や医師から対応のアドバイスを受けられます。
あび皮膚科クリニックは2027年の開業を予定しています。開業のお知らせやご質問・ご意見は、お問い合わせフォームからお寄せいただけます。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-09-25)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A アトピー性皮膚炎(確認日: 2026-09-25)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

