DERMATOLOGY GUIDE | GENERAL DERMATOLOGY
「血糖の数値は主治医に診てもらっているが、肌のことは誰に相談すればいいのか分からない」——皮膚は全身の状態が出やすい場所です。糖尿病がある方に起こりやすい皮膚の変化と、日々の対処を整理します。
目次
なぜ皮膚のトラブルが起きやすいのか
- 乾燥しやすい——汗や皮脂の出方が変わり、皮膚の水分が保ちにくくなることがあります
- かゆみが出やすい——乾燥に加え、皮膚の神経の働きが影響を受けることがあります
- 感染に弱くなる——菌や真菌が増えやすく、広がりやすい条件がそろいます
- 傷が治りにくい——細い血管の血流や、組織の修復に影響が及ぶことがあります
- 痛みに気づきにくい——足のしびれや感覚の低下があると、靴ずれ・やけど・釘の踏み抜きに気づかないことがあります
起こりやすい皮膚の変化
| 変化 | 気づき方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 乾燥・皮脂欠乏性湿疹 | すね・腰・背中が粉をふく、細かくひび割れる | かき壊すと湿疹になり、感染の入口になる |
| 足白癬・爪白癬 | 指の間が白くふやける、爪が厚く濁る | ひび割れから細菌が入り、蜂窩織炎につながることがある |
| 細菌感染(せつ・蜂窩織炎) | 赤く腫れて熱を持つ、押すと痛い | 発熱を伴えば早急な受診 |
| 皮膚カンジダ症 | 股・わき・しわの奥が真っ赤にただれる | 蒸れの管理が要る |
| 足の傷・胼胝(タコ) | かたく厚くなった部分、その下の内出血 | タコの下で潰瘍が進むことがある |
| 皮膚が硬くなる・色の変化 | すねに褐色の斑点、手指の皮膚のこわばり | 経過を主治医と共有する |
毎日のケアで押さえる点
- 入浴後に保湿する。とくにすね・足の甲・かかと。指の間は保湿剤を塗り込まず、乾かす——ここは蒸れが問題になる場所です
- お湯は熱すぎない温度で。熱い湯は乾燥とかゆみを強めます
- ナイロンタオルでこすらない。手か柔らかい布で洗います
- 湯たんぽ・カイロ・こたつ・電気毛布に長時間触れない。感覚が鈍っていると低温やけどに気づきません
- 足を毎日見る。裏側は鏡を使うか、家族に見てもらいます。傷・水ぶくれ・色の変化・においを確認します
- 爪は深く切らない。角を落としすぎると陥入爪の原因になります。切りにくければ相談してください
- タコ・魚の目を自分で削らない・市販の除去薬を貼らない。皮膚が深く傷つき、そこから感染することがあります
- 裸足で歩かない。屋内でも、踏み抜きや小さな傷を防ぎます
- 靴は当たる場所がないか確認する。新しい靴は短時間から慣らします
受診の目安
- 足に傷・水ぶくれ・ひび割れができた——小さくても早めに。様子を見る期間を長く取らないほうが安全です
- 赤く腫れて熱を持つ、押すと痛い、膿が出る
- 足の色が黒っぽく変わった、においが強い、感覚がない——すぐに受診してください
- 発熱を伴う赤みの広がり——夜間・休日で迷うときは救急安心センター(#7119)に相談できます
- かゆみが強く眠れない
- 爪が厚く濁る、指の間がふやける——治療の前に顕微鏡で菌を確認してから薬を決めます
糖尿病の治療中であることは、皮膚科の受診時に必ず伝えてください。飲んでいる薬(お薬手帳)、しびれの有無、直近の検査値が分かると、処置の方法や薬の選び方の判断材料になります。足の処置は慎重に進める必要があるため、この一言で対応が変わります。
あび皮膚科クリニックは2027年の開業を予定しています。皮膚のことは、内科の主治医と情報を共有しながら診ていくのが基本です。「これくらいで受診していいのか」と迷うものこそ、早い段階のほうが対応が簡単です。
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参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「白癬(水虫・たむし)」(確認日: 2026-09-09)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-09-09)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

