「最近、眉毛が薄くなってきた気がする」「眉の外側がほとんど生えていない」「ある日、眉毛の一部がごっそり抜けていた」。眉毛は顔の印象を大きく左右するため、少しの変化でも気になるものです。原因によって、様子を見てよいものと、治療が必要なものに分かれます。
眉毛が薄くなる仕組み
眉毛も髪の毛と同じように、生える・育つ・抜けるという周期(毛周期)をくり返しています。眉毛は育つ期間が短く、長さが一定以上に伸びないのが特徴です。
眉毛が薄くなるのは、主に次のどれかが起きているときです。
- 毛根が傷んで生えにくくなる: 毛抜きでくり返し抜く、アートメイクや強いこすりで毛根が傷む
- 掻いたりこすったりして切れる・抜ける: 眉のまわりの湿疹、アトピー性皮膚炎
- 毛を作る働きそのものが止まる: 円形脱毛症、甲状腺の病気、加齢など
症状・見分け方
| 考えられる原因 | 眉毛の抜け方 | ほかの手がかり |
|---|---|---|
| 抜きすぎ・こすりすぎ | 整えていた部分がまばらになる | 長年、毛抜きで形を整えてきた |
| アトピー性皮膚炎・眉の湿疹 | 眉の外側が薄くなる | 眉やまぶたのかゆみ、赤み、カサカサ。こする癖 |
| 脂漏性皮膚炎 | 眉の中にフケのような皮 | 眉間・小鼻のわき・生え際の赤みとフケ |
| 円形脱毛症 | 一部が丸く、つるっと抜ける | 頭髪やまつ毛、ひげにも抜けた部分がある |
| 甲状腺の働きの低下 | 眉の外側が薄くなる | だるさ、むくみ、寒がり、体重増加、肌の乾燥 |
| 抜毛症(自分で抜く癖) | 長さがふぞろいで、短く切れた毛が残る | 無意識に眉を触って抜いてしまう |
| 加齢 | 全体がゆっくり薄くなる | 急な変化はない |
皮膚科では、眉毛の抜け方、残っている毛の状態、まわりの皮膚の炎症を確認します。ダーモスコピー(拡大鏡)で毛の根元を見ると、円形脱毛症や抜毛症の特徴が分かることがあります。甲状腺の病気が疑われる場合は、血液検査で確かめます。
治療・セルフケア
原因によって治療が変わります。
- 抜きすぎ・こすりすぎ: まずは毛抜きをやめて、はさみで整えることから始めます。毛根が傷みきっていなければ、数か月かけて少しずつ生えてくることがあります。眉毛は毛周期が短いぶん、変化が出るまでに時間がかかります
- アトピー性皮膚炎・湿疹: 眉やまぶたの炎症を、顔に合った強さの塗り薬で抑えます。かゆみが止まってこすらなくなると、切れた毛がまた伸びてきます
- 脂漏性皮膚炎: カビ(真菌)を抑える塗り薬や、弱めのステロイド外用薬で治療します
- 円形脱毛症: ステロイドの塗り薬や注射などで治療します。範囲が広い場合は、飲み薬など別の治療を検討します
- 甲状腺の病気: 内科での治療で体の状態が整うと、眉毛も戻ってくることが多いです
- 抜毛症: 抜いてしまうきっかけ(手持ちぶさた、ストレス)に気づき、代わりの行動に置き換える練習をします。必要に応じて心療内科と連携します
眉毛の育毛をうたう化粧品も販売されていますが、原因が分からないまま使っても効果は期待しにくいのが実際です。また、まぶたの近くはかぶれやすい場所なので、新しい製品は少量から試してください。
受診の目安
- 眉毛の一部が丸く抜けた、頭髪やまつ毛も抜けている
- 眉やまぶたのかゆみ・赤み・フケが続いている
- 眉の外側が薄くなり、だるさ・むくみ・寒がりなど体調の変化もある
- 毛抜きをやめて半年ほどたっても、生えてこない
- 眉を抜く癖がやめられない
眉毛の変化は、皮膚科で相談できます。体調の変化を伴う場合は、皮膚科で血液検査を行ったり、内科と連携して原因を確かめたりします。
よくある質問
毛抜きで抜き続けると、生えてこなくなりますか?
長年くり返し抜いていると、毛根が傷んで生えにくくなることがあります。気になる場合は、今から毛抜きをやめて、はさみや眉用のシェーバーで整えることをおすすめします。
眉毛のアートメイクで眉毛が薄くなることはありますか?
アートメイクの施術で皮膚に炎症が起き、その部分の毛が生えにくくなることがあります。施術後に赤み・腫れ・かゆみが長く続く場合は、かぶれや感染を起こしていることがあるので受診してください。
子どもの眉毛が薄いのですが、大丈夫ですか?
子どもの眉毛は大人より細く薄いのがふつうで、成長とともに濃くなっていきます。ただし、眉がかゆくてこすっている、一部が丸く抜けている場合は、湿疹や円形脱毛症のことがあるので相談してください。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 脱毛症(確認日: 2026-10-01)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A アトピー性皮膚炎(確認日: 2026-10-01)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

