「子どもの髪を結んでいたら、白い粒がいくつも付いていた」「フケだと思って払っても取れない」「保育園からアタマジラミのお知らせが来て心配」。髪に付く白い粒は、見た目がよく似ていても、正体によって対処がまったく違います。まずは落ち着いて、一つずつ確かめてみましょう。
白い粒の正体(仕組み)
髪に付く白い粒として多いのは、次の3つです。
- アタマジラミの卵: 頭に住む小さな虫(成虫は2〜4mm)が、髪の根元近くに接着剤のような物質で卵を産みつけたもの。そのため、払っても洗っても簡単には取れない
- フケ: 頭皮の古い角質がはがれたもの。乾燥や脂漏性皮膚炎(皮脂の多い場所の湿疹)で増える。髪には乗っているだけ
- ヘアキャスト(毛髪円柱): 毛穴の中の角質や皮脂が、髪を包む筒のような形で毛と一緒に伸びてきたもの。髪をきつく結ぶ習慣や、頭皮の湿疹・乾癬がある方にみられる
症状・見分け
| 見るところ | アタマジラミの卵 | フケ | ヘアキャスト |
|---|---|---|---|
| 形 | 0.5mmほどの楕円形。光るような白〜灰色 | 形も大きさも不ぞろいな薄いかけら | 数mmの筒状で、髪の毛を取り巻いている |
| 指でつまむと | 動かない。爪でしごかないと取れない | ふっと落ちる | 髪に沿ってスルッと滑る |
| 付いている場所 | 耳の後ろ・えり足に多い。髪の根元から1cmほど | 頭全体、肩に落ちる | 髪の途中のあちこち |
| かゆみ | しばらくしてから強いかゆみ | 軽いことが多い。湿疹があればかゆい | ないことが多い |
| 周りの状況 | 家族・園・学校で同時に見つかる | 季節や体調で増減 | 髪を結ぶ子ども、頭皮の湿疹 |
見つけるコツは、明るい場所で、耳の後ろとえり足の髪を根元からかき分けて見ることです。アタマジラミの卵は、髪の毛1本にななめに貼りついた形で見えます。目の細かいすき櫛でとかし、白い紙の上に動く虫が落ちてくれば確実です。
判断に迷うときは、粒が付いた髪を数本切ってセロハンテープで紙に貼り、受診のときに持参すると確かめやすくなります。診察では、拡大鏡で卵か、中身が空の卵の殻か、フケかを確認します。
治療・セルフケア
アタマジラミの場合は、市販の駆除用シャンプーやパウダー(フェノトリンを含むもの)を、説明書どおりに数日おきにくり返して使うのが基本です。理由は、薬は卵には効きにくく、卵からかえった虫を次の使用で退治する必要があるためです。あわせて、目の細かい専用のすき櫛で毎日とかし、卵と虫を取り除きます。
薬が効きにくいアタマジラミも報告されているため、説明書どおりに使っても2〜3回で減らない場合は、医療機関で相談してください。また、同居の家族は同時に確認し、見つかった人は一緒に駆除します。枕カバーやタオル、帽子は共用をやめ、洗濯や乾燥機にかけます。
フケの場合は、頭皮の状態によって対処が変わります。乾燥が原因なら洗いすぎを控え、脂漏性皮膚炎なら抗真菌成分を含むシャンプーや塗り薬を使います。
ヘアキャストの場合は、病気ではないので心配はいりません。髪をきつく結ぶのを控え、目の細かい櫛でとかせば取れていきます。頭皮に湿疹や乾癬がある場合は、そちらを治療すると減ります。
受診の目安
- 白い粒が取れず、アタマジラミかどうか自分で判断できない
- 駆除用シャンプーを説明書どおりに使っても、減らない・くり返す
- かき壊して、頭皮がジクジクする、首のリンパ節が腫れる
- フケが多く、頭皮の赤みやかゆみが続く
診察室でよく聞かれる質問
アタマジラミは、不潔にしているからなるのですか?
いいえ。アタマジラミは、頭と頭が触れ合う遊びや、帽子・タオルの共用でうつります。毎日髪を洗っていてもうつるため、清潔さとは関係ありません。お子さんを責めないであげてください。
保育園や学校は休まないといけませんか?
アタマジラミは、駆除を始めていれば登園・登校してよい扱いになっていることが一般的です。ただし、園や学校ごとに方針があるため確認してください。プールでうつることはほとんどないとされていますが、タオルや帽子、くしの貸し借りはしないようにします。
髪を短く切った方がいいですか?
切らなくても駆除はできます。ただ、髪が長いとすき櫛を通しにくいため、短くすると作業が楽になることはあります。無理に切る必要はありません。
関連ページ
参考情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A一覧(確認日: 2026-10-10)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 虫さされ(確認日: 2026-10-10)
本記事は皮膚科領域の一般的な公開情報に基づいて作成しています。個別の症状の判断は、必ず医療機関でご相談ください。

